売却後の瑕疵担保責任に備えて土地の地盤調査は行うべきか?

売却後の瑕疵担保責任に備えて土地の地盤調査は行うべきか?

 

不動産売却は高額な取引なので、引き渡し後にトラブルに発展するケースも少なくありません。代表的な例が瑕疵担保責任による損害賠償問題です。

 

たとえば、土地つきの一戸建てや土地を売買したときに、土地の地盤に欠陥があるとして買い手が不服を述べてトラブルになる場合もあります。

 

そこで今回は、瀬川徹法律事務所・瀬川徹さんの見解を参考にしながら、「売却前に土地の地盤調査が必要になるか」について考えてみましょう。

 

関連記事:不動産売却のトラブルを避けるために!知っておきたい瑕疵担保責任のこと

 

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トラブルの発端

 

A業者の仲介を受けて、B社が分譲をしていた一区画を、自宅を建築する目的で購入し、その宅地の引渡しを受けた後に、C社に自宅の建築工事を発注しました。

 

C社は、建築工事に着手する前に、その宅地の地盤調査をしたところ、地盤の長期地耐力が弱く、このままの状態で自宅の建築を行うと、自宅の荷重により不同沈下が発生し、自宅が傾斜し、各部が歪んで損傷する可能性が高いので地盤改良工事を行う必要があるとの結果が出ました。

 

しかも地盤改良工事費用は、数百万円程度とのことで、宅地の売買代金の1割強もすることが解りました。

 

この土地を購入する際に、A業者及びB社から、一部の地盤に軟弱なところがあるかもしれませんとの説明は聞きましたが、地盤改良工事まで必要とは考えていなかったので、この結果に驚きました。

 

この宅地に地盤改良工事を実施してもらい、無事、自宅の建築を完了しましたが、しかし、この地盤改良工事の費用を私が負担することに納得が行きません。

 

売買契約が終了してから既に1年半が経過していますが、私は、売主Bや仲介業者Aに対し、この地盤改良工事に要した費用の負担を求めることができるでしょうか?

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売主に瑕疵の責任がある

 

この宅地の地盤が軟弱であり地盤改良工事が必要な状態と知らずに売買契約をした場合には、売主Bに対し、売主の瑕疵担保責任に基づく損害賠償として地盤改良工事に要した費用を請求することができる場合が考えられます。

 

又、A業者の説明が、地盤改良工事の必要性や工事費用額等に全く触れていなかった場合には、A業者に対し、媒介契約上の債務不履行に基づく損害賠償として地盤改良工事に要した費用を請求できる場合が考えられます。

 

売主とB社の瑕疵担保責任

一般的に宅地は、建物を建築する用途の土地ですから、予定する建物の建築に耐えられるだけの地盤強度を保有することが求められます。

 

従って、その宅地が、予定する建物の建築に耐えられる地盤強度を有しない軟弱地盤であり、又、建物の建築の為には地盤改良工事が必要となる状態は、宅地に「欠陥」が存在する状態と考えられます。

 

買い手は、A業者及びB社から「一部の地盤に軟弱なところがあるかもしれません」との説明を受けていますので、「この宅地の一部が軟弱地盤である可能性」を認識していたと考えられます。

 

しかし、判例によると、買主は、この宅地が軟弱地盤である可能性が高いことを甘受して本件宅地を購入しており、宅地の地盤強度は想定範囲内であるとして「欠陥」の認識があったことを認め、売主の瑕疵担保責任を否定する判決例があります。

 

とはいえ、今回のケースではA業者及びB社の説明は内容が曖昧であり、地盤改良の必要性が高いことを窺わせるものでもなく、買主に地盤調査を行うよう要請し、地盤改良が必要な場合の費用が買主負担となること、その為に売買価格を低額にしていること、瑕疵担保責任の放棄などの具体的な説明がされていない状況から見ると、十分に買主に対して説明義務が果たされていなかったとして売主の瑕疵担保責任を認める判決例があります。

 

「一部の地盤に軟弱なところがあるかもしれない」との説明だけでは、一般の買主が、宅地の地盤改良工事まで必要であると認識することは困難と思われます。

 

よって、地盤改良工事の費用額は、売買代金額と比較すると軽視できない金額と考えられます。この「欠陥」を持つ宅地の客観的な価値は、売買契約時に想定した価値よりも、低額と考えられので、売主は瑕疵担保責任を負担すべきと考えます。

 

関連記事:あなたは大丈夫?不動産売却で売主が負担する「瑕疵担保責任」と「無過失責任」

 

売却前に地盤調査を行っていたら?

 

もし、宅地の地盤調査を「売買契約」締結前に行っていたら今回のような問題が生じなかったと考えられます。

 

宅地の地盤調査は、手間と費用が掛かることから、「比較的大規模な宅地売買」の場合には、「売買契約」締結前又は締結直後に行うことが見受けられますが、「小規模な宅地の売買」の場合には、「売買契約」完了後か建築請負工事の前に行うことが見受けられます。

このように「小規模な宅地の売買契約」では、必ずしも、「売買契約」締結前又は締結直後の宅地の地盤調査を前提にしていない為、買主に対する地盤調査の要請や地盤改良工事の必要性並びにその費用等に関する説明が不十分となる傾向が見受けられます。

 

しかし、宅地の地盤調査は、宅地の「欠陥」の発見による購入の可否の判断に影響を与えるだけでなく、その後の建築建物の基礎や構造を決める重大な要素としても機能しますので、可能な限り早期に行うことが適切です。

 

又、地盤調査の費用の負担は、売主・買主間の売買代金額の調整(代金額の増減)により柔軟に対応をすべきものと考えます。

 

参考:瀬川徹法律事務所(Legalus)

 

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