悪意ある二重譲渡でも「登記」をしなければ第三者に対抗することができない【民法第177条】

不動産の名義というのは、時としてリスクのヘッジへ!時として、残酷な結末を生んでしまう。

そんな不動産登記について、面白い記事を見つけたので情報共有いたします。

参照記事:GOLD ONLINE Yahoo!ニュース「お金も、買ったはずの不動産も失った」

 

不動産の名義変更を放置した結果、買った不動産もお金も失った…。

私たち、不動産を扱うプロからすると、一体なぜこのような出来事が起きてしまったのか不思議で仕方がありません。

しかし、不動産取引というのは「民法、宅建業法」など法律に纏わることが多いので、よく揉め、又は場合によっては騙された!なんてことも巷ではしょっちゅう起きているのが、不動産なのです。

今日、なぜこのような惨めな事態に陥ったBさんは何がいけなかったのか?しっかりと確認していきましょう。

 

Aさんの所有する土地を、Bさんが気に入って買った。

これはあくまでも一般的な取引です。

Aさんは物件を売りに出していて、その情報を見たBさんは、その土地を気に入って、AさんとBさんは売買契約を結んで、残代金と引き渡しを終え、無事に取引を完結致しました。

Aさんは、売買代金の全額を受け取り、大満足です。

Bさんは、売買代金の全額を支払い、やっと不動産が自分のものになりました。

ここでめでたし、めでたしとは行かず、問題が起きたのはここからでした。

 

悪意のあったAさんは、所有する土地を、Cさんにも売っていた。

実は、水面下でAさんは、ある事実を知っていて、ちょうど都合よく現れたCさんにも同じように物件の販売を持ち掛けていて、手付金授受の売買契約を済ませて、なんとお引き渡しと、残代金の受け取りまで行っていて、間に入っていた仲介業者の紹介により、D司法書士より、AさんからCさんへと所有権の移転が無事に行われたました。

さあーここで問題なのが、Bさんです。もちろんですが、Bさんも土地の所有権を主張します。

でも、ここでA・B間での不動産取引時に起きたあるミスが響いて、結果、土地の所有権を主張できるのは、Cさんのみという結論に至ってしまったのです。

 

完全に悪いのはAさんなのに、Bさんは泣き寝入りするしかない。

Bさんも、CさんもAさんに対して、売買代金の全額をお支払いをしました。

しかし、先に取引を済ませていたBさんは、なんと実は、不動産登記に掛かる「所有権移転登記費用」の捻出をケチっていた、司法書士ではなく、自分で行えば、報酬を支払わなくて済むと思い、残代金のお金を渡してからも、ずっと放置をしていたのでした。

実は、そのことはAさんも分かっていた、司法書士というのはAさんにも「売り渡し費用」として売り渡し書を作成してくれる司法書士を付けていたのですが、Aさん自ら司法書士業務を行うということで、ちゃんと行えるのか気になっていると司法書士から聞いていました。

そして、追い打ちをかけるように、Bさんに登記のことを聞いてみたものの数日経っても、全く何も行っていないことも知っていました。

 

所有権移転をしていないことを知ってAさんがCさんにも売却

他にも所有権が移動していないか確認するためには、法務局で謄本をあげることです。

謄本は、今まさに、登記事項の内容に変更が行われている場合、「事件中」ということで、謄本が上がりません!また、この事件中というのは、1週間ほどかけて、登記事項を変更するので、事件中の間はずっと、謄本が上がりません。

つまりは、謄本が上がってきて、そこにはAさん所有の土地であることが確認されたら、AさんはCさんにさっさと売ってしまって、またCさんは、Aさんより所有権の移転を受けて「事件中」にして、権利を移転してしまえば、もうBさんの出る幕はなく、Bさんの泣き寝入りが確定するのです。

 

第二章、BさんはCさんに対抗できないが、Aさんには対抗できる?

ここで最後にしますが、すでに所有権を取得したCさんに、残念ながらBさんは対抗する手段がありません。

お金を取られた上、不動産まで失ったとは、まさにこの事でしょう!

 

しかし、よくよく考えてみると、AさんとBさんの間にも、不動産の売買契約があり、その要件の中に、売買代金の全額を支払いと、物件の引き渡しは同時履行であり、Aさんは引き渡しを行ったかどうか!?と言うところが焦点になります。

お金を払ったけど、引き渡しを受けていなければ、その売買ではあらかじめ定められた「違約金」が発生し、場合によっては、契約解除条項にあたる場合は、契約の解除も行えます。

ただし、ここではっきりと述べておきたい事ですが、例え違約金が発生したとしても、例え売買契約が解除されたとしても、お金が返ってくるのか?又はちゃんと返してくれるのか?については、別問題になります。

 

まず言えることは、お金は簡単に返してくれません。

結論的には、このことを原因とした裁判を行い、長い年月をかけて裁判をして、結果、Aさん側に売買代金及び、違約金の支払命令が出たとしても、Aさんのメインバンクの通帳に残高が入っていなかった場合、資金を差し押さえることはできないので、お金はまず返ってこないことでしょう。

裁判に勝ったからといって、お金が返ってくることはない!

 

また、知識不足や、余計な費用の削減など、専門家の意見や経験値、そして仕事を軽視すると、このような結果を招いてしまい、取り返してのつかない事態が起こったりもします。

本当に、何気ない日常が一瞬にしてお先真っ暗になったりもしますので、まず専門家に確認する。

 

そして自分で行うのであれば、通常行われているような、同時履行。つまりお金を渡したから、所有権も移転しますと言うのを同時に行えば、問題なく自分のものになるでしょう。

ただし一つ後注意点を!いくら登記が自分でできると言っても、1つのミスで登記が移転できない問題も起きているのも事実です。

つまり登記移転という作業は、間違えてはいけないです。これを留意した上で、自分で行う方は自分で行なってください。

 

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