皆さんこんにちは、関西中古不動産売却センターの西でございます。
昨今の不動産ブームに乗っかり、もう崩れ落ちそうなくらいてっぺん目指して伸びていった「不動産価格」もリアルに陰りが見え始めている!?
正直、状況を読むと、ヤバい事態が起きています。
そもそも不動産価格というのは、10年から15年スパンという長い期間をかけて、緩やかに上昇して、大きく下落。緩やかに下降して行くものですが、2008年9月のリーマンショック以降、すでに13年目に突入しています。
不動産利回りの魔法に取り憑かれた人々
リーマンショックからおおむね3年から4年ほどで、不動産価格は上昇に転じ出しました。
もうお馴染みの言葉でもない「アベノミクス」経済効果。。効果というより株高誘発。
株式市場が上昇に転じると、それに釣られて不動産価格も上昇に転じました。
つまり、不動産価格は底をついたのが、2009年ごろで、3年から4年ほどは価格が上昇せずに、2013年ごろから徐々に価格は上昇して行き、2017年、2018年ごろには、不動産投資ブームでさらに不動産価格は上昇していったとなります。
しかし、2017年はまだしも、2018年ごろには、すでに不動産市場は高止まりをしていた。
解説 土地の値段が上昇します。分譲デベロッパー・ビル・賃貸マンション・アパート・住宅といった。土地を使って建物を建てて売る人にとっては、土地仕入れ価格が上昇すれば、販売価格も上がります。ですが、それ以上に買いたい人がいた場合は、高くても不動産は売れます。 しかし、土地の値段が上がり過ぎると、販売価格が上昇するので、売れにくくなってきたり、過熱感からか銀行が融資の審査を厳しくしたりして、不動産価格を落ち着かせる動きが出る。これが2018年ごろの出来事になります。
土地が高くなると、収益の建物の用途が変わるマジック
土地の上に建物を建てて、家賃収入を得ようという場合、まず1番に来るのが「賃貸マンション建築」です。
こぞって賃貸マンションが建てられましたが、土地の値上がりもあってか、収益性の高い賃貸マンションを建てたとしても、土地が高すぎて、収益性が合わなくなってきて、建てたマンションでは毎月の返済ができないようになってきました。
ホテル・民泊需要がさらなる火種に
賃貸マンションより収益性の高いのは、「ホテルや民泊」になります。
インバウンド需要があり、ホテルも民泊もどこもが潤い、商売繁盛していました。
しかし、よくよく考えてみると「土地の値段は上がったまま」で、賃貸マンションより収益性の高い「ホテルや民泊」が爆発的に増えていったのです。
収益性が高いを担保できるのであれば、土地は少々高くても、収益が上がるからもっと物件を増やそうと、不動産ブームはさらに加速して行きました。
インバウンド需要が突如として終わりを告げましたが、これも何かの教訓なのかも知れません。
不動産が下がる前に手を打っておく!血眼で情報キャッチ
特定の不動産ビジネスとして、民泊を主体とした物件を保有している場合、用途を変更して賃貸で貸したとしても、そんなに多く収入は取れない。
ちょうど不動産ブームで2018年ごろのすでに価格が高くなっていた不動産を買い進めていた人たちが、民泊を主体としていた場合、賃貸マンションで15棟民泊を運営している。とか、数棟の賃貸マンション・ビルを大きくリフォームして、民泊を運営している。
民泊需要に乗っかり、民泊ビジネスを行なっている人は、不動産業者・不動産投資家・一般企業など、かなり多くの人たちが居るのですが、そもそも投資用の不動産を購入する場合、銀行借り入れを起こして物件を買うケースが多いのですが、家賃収入から銀行返済を差し引いて、残ったお金が「自分のお金」とはならないのが、不動産投資です。
忘れてはならない税金の恐怖
残ったお金というのは、入ってきたお金から、融資の元金・利息・管理費等を差し引いて残るお金になりますが、これらが全て経費であれば、税金上のリスクを追いません。
しかし、融資の元金は経費ではなく、返済になるので、経費として認めてくれない!!
この緩和処置として、「減価償却」という概念がありますが、減価償却は毎年目減りし、古い物件は数年で償却できますが、そもそも建物が安く、多くが土地の値段になるので、減価償却の枠が最初から「あまり使えない」のです。
一方、新築物件の場合は、ロングスパンで多い減価償却を、毎年少しづつ使って行きまが、その新築が生み出す収入に比べて、微々たる減価償却しか使えないというリスクもあります。
高い物件を買い進めると税金に追われる
皆さんよく聞いていただきたいのが、高い物件をたくさん持っていて、収入が上がれば、税金でたっぷりと持って行かれて、収入がなければ、銀行に返済ができない状態になる。
仮例(融資期間18年、2%)
10000万円の古い賃貸マンション(土地7000万、建物3000万)
年間家賃1000万(実際はこの9割か、9割5分。950万)毎月79万
元金46.29万。利息12.5万。合計58.79万
管理費、光熱費関係10万
支出合計68.79万。差し引き10.21万手残り収入。
原価償却は建物が古いので4年で償却した場合。
差し引きされた10.21万は、積み立てられて、100万なりお金は貯まってきますが、入居者の入れ替えのたびに、リフォーム費用と賃貸屋に払う手数料がかかります。
また、元金は経費ではありませんので、実際の計算上は、収入は79万ですが、経費は利息と管理費光熱費だけで、22.5万しかありません。修繕がなければ、56.5万の利益が上がったことになります。
修繕がなかった場合の年間の計算(要、法人)
収入79万 支出58.79万 合計10.21万 年間122.52万(お金が残る)
収入79万 支出22.5万 合計56.5万 年間678万(税金対象の利益)
※法人税等の支払いが掛かると、本来手元にある122.52万では、税金が払えなくなる!
合わせて読みたい:全国主要都市のビル空室率は最大7ヶ月連続で上昇しています
求められるのは情報収集
今他の多くの人たちの状況を認識しておく。
もし、難しい場合はこのブログから情報を収集してください。またはお電話やメールでもアドバイスはしています。
初動が大事!!
問題を先送りするのではなく、今すぐ解決に取り掛かろう。
〈執筆者〉西恭平 西恭平のインスタグラムはこちら
オーディン都市開発株式会社 代表取締役。
不動産キャリアは17年。住宅市場、収益投資市場をともに経験し、自身でも不動産を購入しています。
不動産市場は、実際にお客さまの声を聞くこと、それも多くの情報を集めることで、今が見えてきます。
不動産アドバイスはこちら(0120ー16ー8553)までご連絡ください
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