古い一戸建てやアパートは、解体してからの方が高く売却できますか?

古い一戸建てやアパートは、解体してからの方が高く売却できますか?

 

築年数がたっている物件や、老朽化が進んでいる物件などは、そのまま売ろうと思っても買い手がつきにくい場合があります。

 

「中古とはいえ、せっかく買うなら状態の良い物件を」と考える方は意外に多く、売り主の中にも「一度解体してから土地だけを売り出そう」と考える方が少なくありません。

 

そこで今回は、古い物件を解体した場合のメリットや、解体の必要性などについて考えたいと思います。

 

・物件を解体することで得られるメリット

 

1、住居以外の土地を求めている買い手がつきやすくなる

古い物件を解体して売り出すと、土地の用途が住居のみに限らず、駐車場や農業用などさまざまな目的に使えるようになります。制限がかけられなくなるということで、住居用以外の土地を探している買い手からも注目されます。

 

解体費用は売り主負担になるのが一般的ですが、物件の販売価格に解体費用を上乗せすることも可能です。

 

2、瑕疵への責任を問われる心配がない

古家を残したまま売却すると、売却後に買い主から「瑕疵担保責任」を問われる場合があります。物件の内部に不具合が見つかり、住むという目的が達成できない場合、買い主は売り主に対して期限内であれば補償を請求することができるのです。

 

古家を解体すれば、物件にある瑕疵はすべてなくなり、土地のみの購入となります。買い主の中には「瑕疵を一つ一つチェックするのが面倒なので、土地だけ買って後は新築で家を建てたい」と考える人もいますので、更地化することでシンプルに不動産を売却することができます。

 

・物件が解体できないケースとは

上記のようなメリットを考えると、老朽化した物件は更地にするべきと考えがちなのですが、建物を建てるためには建築基準法が規定する基準を満たしている必要があります。古い家屋の場合、建築当時の法律と現在の法律に差異があり、現在の法律では家が建てられなくなっている可能性があります。

 

具体的には、現在の建築基準法では「4m以上の道路に2m以上接している」ことが、建物を新たに建てる条件となっています。(ただし例外として1.8m以上の道路や通路に接していれば、道路の中心から2mまで後退して家を建てることができます)

 

例外が認められているとしても、細い路地に家を建てることは困難であり、古い時代の建築法によって建てられた家を更地にしても、住まいを新築できないという問題があります。

 

「既存不適格」「再建築不可」と呼ばれる区域については、住居を新規に建てたり、再建築をすることが不可能ということで、土地を売り出してもほとんど価値がつかない可能性があります。そのため、「住居以外の目的に土地を使いたい(※駐車場など)」という買い主が現れるまで待ち続けなくてはなりません。

 

また、更地にして土地を売り出すには税金の問題があります。建物が残っていれば土地にかかる固定資産税は評価額の6分の1を軽減してもらえるのですが、建物がなくなると軽減措置を受けることができないため、固定資産税の額が上がってしまいます。

 

つまり、更地で売りに出すためには、買い手を早急に探すか、すでに買い手が見つかっている状態が理想的です。買い手が見つからないままに更地にして売り出すと、固定資産税が予想以上にかかってしまう可能性があります。

 

・解体以外の可能性も考えてみる

更地にして売り出すことを提案する不動産会社や、建物を解体しなければ買い手が見つからないと考えている方が少なくありませんが、必ずしも物件を解体する必要はなく、古家が残っている状態の方が売れやすい場合もあります。

 

たとえば、古家などの中古住宅を買ってから自分でリフォームを施したり、大規模なリノベーションをして生まれ変わらせることもできます。古家の風合いを活かしつつ、新たな住まいづくりを考えている買い主さんもいらっしゃいますので、そのような買い手を探すという方法もあります。

 

最初から全部壊して売り出すことは、必ずしもベストではありません。買い手にもさまざまな方がいらっしゃいますので、古家をあえて探している買い主が見つかるまで待つというのも一つの方法かと思います。

 

不動産を売りに出す際に、広告などに「解体費用要相談」と記載しておき、買い主が見つかった時点で解体の必要があるかを相談することもできます。解体費用要相談などと記載しておけば、そもそも解体するべきなのか、また解体する際の費用の負担割合などを買い主との間で相談できますので、売り主が100%負担するリスクを減らすことができます。

 

・まとめ

物件は必ずしも更地にする必要はなく、無理に壊すことによって逆に住宅が建てられなくなる場合もありますので、更地にする際には再建築が可能かどうかを慎重に確認することが大切です。

 

また、すべての買い主や購入希望者が更地化を希望しているわけではなく、「古家つきでもOK」という方も多いので、迷った時はまず物件つきで土地を売りに出してみて、そこから頃合いを見て更地にするかどうかを検討してみてください。

関連記事:どっちが高く売れるの?築年数が古い一戸建ては更地にしたほうがいい?

 

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