マンションを買ったときには意識していなかったでしょうが、今やマンションは「高く売れる不動産」として人気を集めています。
もし査定をして「思ったよりも高く売れる」なら、住み替えを考えているというマンション所有者もいるのではないでしょうか。
マンションは元々不動産の中でも「損をしない」と言われていましたが、その理由は戸建てと違って「不動産の価値が下がりにくい」ということにあります。
マンションを売却するときには、自身の所有するマンションがどれだけの価値があるのか、しっかりと把握しておかないと「本当の価値以下」で買い取られてしまう可能性があります。
マンションの売却を考えているのなら、マンションの売却に最低限必要な知識や売買で気を付けるポイント、そして売却が有利になるお得な情報を頭にインプットしておきましょう。
今回は、マンション売却の時に役立つ知識を総まとめでお送りします。
マンションを売るために必要な知識は?
マンションを売却するために必要最低限の知識は、「マンション売却までの流れ」と「必要な費用について」です。
マンションの売却にかかわる手続きのタイミングや、費用として現金が必要になる時期を知って後悔の少ない取引にしていきましょう。
マンション売却の事前準備
マンションの売却を不動産業者に打診する前に、まずは自分で事前準備を進めておくとスムーズな売却のスタートを切り出すことができます。
不動産業者に相談する前にやっておきたい、4つの事前準備について見ていきましょう。
「事前準備1-マンション売却の理由を書き出す」
不動産会社の事務所にて相談する際、慣れない不動産売却の話に戸惑ってしまい、言いたいことをうまく伝えられなかったというのはよくあることです。
マンションをどうして売却したいのか、もし売却したい時期があるのであれば、「何月までに売り切りたい」等書き出しておきましょう。
「事前準備2-マンション関係の書類を出しておく」
マンションを買った時のパンフレット、入居時に受け取った書類、住宅ローンに関する書類、修繕費の積み立て等に関する書類、マンションの理事会の議事録等を用意しておきましょう。
マンションに関わる書類はあるだけ出しておいた方がその後の話し合いもスムーズになります。
「事前準備3-税金関係の領収書等も用意」
毎年支払っている固定資産税・都市計画税や、毎月の修繕積立金の領収書も用意しておきましょう。
このマンションの維持にはどれだけのお金がかかるのか、明確に分かれば購入希望者にとって親切かつ好印象です。
「事前準備4-リフォーム部分について」
入居から売却までの間に、リフォームした部分があればどこをどのように修繕したのか書き出しておきましょう。
査定の時にも役立ちますし、購入希望者に情報を開示するときにも解りやすくなります。
マンション売却を決めたら
事前準備が完了し売却する気持ちが固まったら、まずは不動産業者に相談してみましょう。
マンションを購入したときの業者や、普段から付き合いのある業者に相談するのはもちろんのこと、評判のいい不動産業者を探して数社に相談・査定を依頼してください。
業者に相談・査定依頼する際には事前準備で用意した書類を見せ、物件についてすべてのことを業者に伝え、お互いに行き違いのないようにしておきます。
各社から査定額が出たら、最も気に入った不動産業者と媒介契約を結び、売却を進めていきましょう。
不動産業者との媒介契約について
マンションを仲介してもらう業者を決めたら、その業者と「媒介契約」を結びます。
媒介契約には一般、専任、専属専任の3種類があり、それぞれの契約でできることが異なり、更にそれぞれメリットとデメリットがあります。
媒介契約の種類で異なる契約内容
他社への依頼 | レインズへの登録 | 状況報告 | 売主の自主営業 | 契約期間 | |
一般媒介 | ◎ | 〇 | △ | ◎ | なし |
専任媒介 | × | 必須 | 隔週 | ◎ | 3ヶ月 |
専属専任媒介 | × | 必須 | 週1回 | × | 3ヶ月 |
※レインズとは・・・国道交通大臣が指定した不動産流通機構が運営するネットワークシステムのこと。リアルタイムで登録された不動産情報の交換が行われている。
「一般媒介契約のメリットとデメリット」
一般媒介契約のメリットは「買主を幅広く探すことができる」ということにつきます。
できるだけ早く売りたいから、多くの人にうちのマンションを見てほしい、そんな方には一般媒介契約がおすすめです。
しかしこれだと物件の売却に関する状況報告の義務がないため、買主が現れないかぎり「今どのような状況なのか」が解りにくいというデメリットがあります。
「専任媒介契約のメリットとデメリット」
専任媒介では他社への売却物件登録はできないものの、売主自身が買い手を探すことはできます。
仲介業者に売却を依頼しつつも、自分でも買主を探したいという方はこちらに登録するのが良いでしょう。専任媒介契約では、各週の状況報告が義務づけられているので安心感もあります。
デメリットとしては物件を目にする機会のある人が義られてしまうという点にあります。
「専属専任媒介契約のメリットとデメリット」
専属専任媒介契約では、売主の営業も禁止されています。
こうなると仲介業者にすべてを任せるしかなくなるので少し不安になる、というデメリットがありますが、信頼のおける業者なら「売主の手間なく売却を進められる」というメリットもあります。
マンション売却に必要な費用
マンションの売却に必要な費用についても覚えておきましょう。
マンション売却時に必要となる費用一覧
項目 | 金額 |
仲介手数料(上限) | (売却価格×3%+6万)+消費税 |
収入印紙税 | 売却金額5000万未満は1万円 |
売却金額5000万以上で3万円 | |
抵当権抹消登記費用 | 1万円から2万円 |
ローン一括繰上返済事務手数料 | 1万円程度 |
引っ越し費用 | 10万円から |
譲渡所得税 | 売却益による |
大まかな金額となりますが、売却金額が3000万円なら120万円程度を諸費用として用意しておく必要があるということになります。
マンション売却時に気をつけるポイントとは?
マンションを売却するための知識が身についたところで、次は実際に売却する際に気を付けておくべきポイントについてもインプットしていきましょう。
売却を決めたら銀行に知らせる
売却を決め不動産業者にも相談を終えたら、次は銀行に売却を知らせる必要があります。
住宅ローンがまだ残っている場合、不動産業者と媒介契約を結んですぐに銀行に知らせることで、その後の銀行の対応の速さが変わってきます。
査定がすでに出ている段階であれば、今残っているローンと査定額を見て、ローン返済に必要な手出し分について確認しておいてください。
これをしておくと、売却後のローン返済と抵当権の抹消に対して、自分も銀行側も素早く動くことができるようになります。
内覧の対応
売却のための物件広告が出たら、いつでも内覧希望者を受け入れられるように体制を整えておきましょう。
マンションはできるだけ綺麗にし、気になる所は自分で補修したり、汚れの酷いところはハウスクリーニングを依頼してもいいでしょう。
内覧時には、室内の電灯をすべてつけて、窓を開け収納も解放しておきます。これだけで印象がグッと明るくなりますよ。
また、購入希望者の質問には笑顔で快く答えてください。そしていきなり値下げ交渉をしてくる内覧者は、うまくかわすようにしてください。この時点で交渉に応じると、かなり値下げした金額で売却する羽目になりかねません。
売買契約時の注意点
売買契約時にも注意するべきポイントが存在しています。
売買契約時には、仲介手数料の一部と印紙代を支払う必要がありますので、用意しておきましょう。
売買契約の内容とは、聞き漏らしがないようにしっかりそしてじっくりと話を聞いてください。
その際に忘れてはいけないのが手付金の受け取りです。間違いなく受け取りましょう。
決済・引き渡しの注意点
決済・引き渡しまで進めばもう取引は終了です。
最後の最後まで気を抜かず、次のことに気をつけましょう。
まず引き渡し日は余裕をもって決めてください。引き渡しの日には完全にマンションを出なければいけませんので、自分たちの引っ越しが確実に終わっている日を引き渡し日とします。
引き渡し日が決まったら、マンションの管理組合にもその旨を告げましょう。
決済が済んだらすぐにローンの返済を行い、抵当権を抹消してください。
思ったように売れないときには
マンションの売却が思ったように進まず、予定した期間以内に売却できないことも現実には多くあります。
そんな時には、「いつ物件の値下げをするのか」不動産業者と相談の上決定してください。
値下げしても売れる可能性が低い場合には、早期の段階で不動産業者に「買取」してもらうのもの手です。
長く空き家にしてマンション内部が傷んでしまう前に、買取業者に買取をしてもらったほうが売却する側としても安心できますよね。
いつまでも売れずに維持費だけがかかるマンションを持ち続けるよりも、早い時期に買取をしてもらった方がお得なこともあります。
マンション売却に有利な時期は?
「マンションの売却をするならこの時期!」という、マンションの売却には有利と言われている時期が存在しています。
できるだけいい条件でマンションを売却したいのなら、その時期を狙って売り出してみるといいでしょう。
マンションの売り出しに有利な時期
1年間のうち、マンションがよく売れる時期は2回訪れます。
秋の9~11月と、春の2月から4月です。
最も売れる時期は3月となっており、これは日本の新生活が4月からということを考えれば当たり前のことですよね。
マンションが高くなるのは景気も影響している
マンションの価格は景気も大きく影響します。
景気が良くなって土地の地価が上昇したり、不動産の相場が上がれば売却価格も高くなります。
現在は都心付近のマンションの値が上がっており、購入したときよりも高く売却できた例も少なくありません。
更に「消費税増税前」にはかけこみ需要によって、不動産全体の相場が高値になる傾向があります。
次の消費税増税は2019年10月、さらにオリンピックが開催されるのは2020年です。オリンピックが終わるまではマンションの高値が続くと言われていますので、マンションの売却を考えている方はこの時期を一つの目安にするといいでしょう。
マンションが高値の時に売るのであれば、売却よりも現金化が早く住宅の住み替えもしやすい「買取」による売却がおすすめです。
マンション売却の査定には種類がある?
最後に、マンション売却には欠かせない「不動産査定」の方法についてご紹介します。
マンションの査定で使われるのは、次の3つの査定です。
机上査定
ネットの一括査定でも使われている、最も簡易的な査定方法が机上査定です。
物件のある土地や築年数から大まかな査定価格を算出します。
信頼度は低いですが、個性の強い戸建ての机上査定とは異なり、画一的なマンションの机上査定は意外と売却の目安になり得ます。
訪問査定
更に正確な査定価格を算出できるのが訪問査定です。
実際に物件の内部やマンションの共用部分、管理状態などを把握しつつ評価をつけていきます。
マンションは戸建てよりもリフォームできる部分が限られていますが、それでもリフォームした部分をしっかり伝え、リフォームの状況や内部のメンテナンス状態も詳しく見てもらいましょう。
じっくり査定してもらえる訪問査定では、結果机上査定よりも高い金額が出ることも少なくありません。
買取査定
三つめは買取査定です。
買取査定は、不動産業者に買取を希望すると行われます。
買取査定にも机上査定と訪問査定があり、内容も仲介による売却の査定と同じです。
しかし買取の査定額は売却の査定額よりも2~3割安くなるのが一般的です。買取を考えている方は、安い査定額に不満を覚えてしまうこともあるでしょう。
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まとめ
マンションを売却する上では、売却の時期を適当に決めず「景気による不動産の市場動向」をよく見ておきましょう。
マンションは売る月も大切ですが、より「需要のある年」に売却することをおすすめします。
そして実際に売却に向けて動くときには、事前準備をしてスムーズな取引を心がけ、それでも買い手が見つからないときには買取業者に買い取ってもらうことも検討してください。
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