近年、国や地方自治体の「空き家対策」等の後押しもあってか、中古物件が人気となっています。
中古物件の魅力は価格の安さだけではなく、物件の利便性や土地の広さなど、生活する上でのメリットの多さにもあります。
しかしいくら人気とは言え、中古物件ならではの「気をつけなければいけないポイント」があるのは確かです。
中古住宅の購入を考えているのなら、中古物件のメリットだけではなくデメリットも良く知った上で購入しなければ、大きな後悔を生んでしまうこともあります。
今回は、中古物件の購入の際に気をつけたい3つのポイントと中古物件の実際について、その詳細を紹介していきます。
中古物件のメリット・デメリット
では早速、中古物件のメリット・デメリットについて細かく見ていきましょう。
中古物件のメリット
中古物件のメリットは次の5つです。
「メリット1-お得感」
中古物件の最大のメリットは「価格が安いこと」です。
いくら新築の物件でも、人が住んだ瞬間に中古になるというのは変えられない事実です。そして中古になった瞬間、その価値は下がります。
更に木造住宅の耐用年数は22年と定められており、減価償却により新築から22年後には住宅の価値がゼロになってしまうのです。
一番お得に購入できるのは「築10年前後」で、それ以降は大きく住宅の価値が下がるものの、大規模な修繕も必要になることからお得感は少なくなります。
「メリット2-住宅設備が揃っている」
エアコンやボイラーなど、生活に最低限必要な住宅設備が揃っている物件が多いのも魅力の一つです。
新築住宅であればすべてを新調しなければいけませんが、中古住宅なら「家を買えばすぐに生活可能」なため、急に住宅が必要になった人にもおすすめです。
「メリット3-現物を見ることができる」
中古住宅は欲しいと思ったその物件を現物で見ることができる、というメリットもあります。
注文住宅や建築前の分譲住宅では確認できないものです。間取り図だけではなく実際に見てから購入することで、本当に気に入った物件を購入することができます。
「メリット4-好きなようにリフォームできる」
安く住宅を購入して、その後好きなようにリフォームできるのは中古住宅ならではのメリットではないでしょうか。
自分でコツコツDIYしながらリフォームすることもできます。「本当の意味で自分だけのお城が欲しい」、そんな人でも満足できるのが中古物件です。
中古住宅でも住宅ローン控除をうけられることをご存知でしょうか。
木造であれば築20年以内、耐火造は築25年以内であれば簡単に住宅ローン控除を受けることができます。
よって、価格も落ち住宅ローン控除も受けることができる築10年から築20年の中古物件は人気があります。
それ以上の築年数でも可能ですが、既存住宅売買瑕疵保険付帯の義務や耐震基準適合証明書が必要となるため、上記の築年数以上だと住宅ローン控除については難しいのが現状です。
中古物件のデメリット
一方で、忘れてはいけないのが中古物件のデメリットです。
「デメリット1-保証がない」
新築住宅には10年の保証が設けられていますが、中古住宅には保証がありません。
中古住宅の保証である住宅の「瑕疵担保責任」ですが、物件によっては瑕疵担保責任免責であったり、ついていても3か月程度というものも少なくありません。
中古物件にはどのような欠陥があるか素人目には解らないため、保証のない住宅の購入はとてもリスクが高くなります。
しかし、買取業者が再販する住宅には「2年間の瑕疵担保責任」が義務付けられています。どうしても保証が欲しい方は、不動産業者が直接売る物件を対象に中古住宅を探してみましょう。
「デメリット2-住宅の個性」
住宅を建てた大工の違い、立地の違い、気候の違いなどで、「同じ築年数でも」中古住宅は物件によって傷み具合が違います。
住んでいた人がどの程度メンテナンスをしていたのかによって、同じ築30年でも全く人が住めない物件もあれば、まだまだきれいに住める状態の物件もあります。
この個性を正しく見極められないと、購入後すぐに外壁や屋根が崩れてきてしまい雨漏りに・・・といったトラブルの元になります。
「デメリット3-素人には欠陥が解らない」
中古住宅の内覧時には床下や屋根裏もみましょう、というのはよく聞きますが、素人ではみたところで解らないというのが実際です。
明らかなシロアリや雨漏り跡、屋根裏の害獣被害などはわかりますが、軽微なものであれば殆どの場合発見できないでしょう。
素人ではわからない部分は、「ホームインスペクション」を実施してプロに物件を見てもらうという方法もあります。
有料で、しかも安くはない料金ですが、その後に起きる損害を避けるためと思えば安い出費と言えます。
※ホームインスペクションとは・・・ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅診断士が公正な立場から客観的に住宅を診断し、住宅の劣化、欠陥、リフォームすべき部分を見極め依頼主に伝えアドバイスするもの。
「デメリット4-購入後のリフォーム」
購入後に大掛かりなリフォームを必要とすることがあります。
外壁にチョーキング現象が起きていて塗装が必要であったり、水道管の錆がひどく水道管の交換を必要とすることもあります。
※チョーキング現象とは・・・塗装時期を過ぎた外壁に現れる。外壁が白くなり、手で触ると粉のようなものが付着する状態。
こういったリフォームの為に、中古物件を購入する前にある程度リフォーム資金を貯めておくと安心です。
ポイント1.物件の住みごこち!
中古物件を購入するときに、さらに確認しておきたいのは物件の住み心地です。
物件の住み心地の良さを決めるものは何なのか、物件を選ぶときに検討したい項目を紹介します。
物件選びでプラスとなるポイント
物件選びで、住み心地についてプラスとなるポイントは以下の通りです。
・日当たりの良さ
・交通の利便性
・リフォーム歴
・築年数
日当たりの悪い物件は毎日の生活も暗くしてしまいますし、交通の便が悪ければ年をとるにつれ出かけるのがおっくうになってしまいます。
築年数は少ないにこしたことはありません。さらにリフォームを適宜行っている住宅は住み心地もいいでしょう。
物件選びでマイナスとなるポイント
物件選びでマイナスとなるポイント、住み心地を悪くしてしまうポイントは以下の通りです。
・不動産業者を通さない売買
・内覧時に見せないところがある
・耐震性能への不安
・増改築・建て替え非対応物件
・建ぺい率・容積率オーバー物件
・瑕疵担保責任免責
・外壁・屋根のリフォームがない
・建物の湿気
・シックハウスやアスベスト
中古物件の購入は慎重になる必要がありますので、マイナスポイントはどうしても多くなります。
特に気を付けてもらいたいのが「内覧時に見せないところがある」「再建築不可物件」「必要なリフォームをしていない」物件です。
再建築も増改築もできない物件を購入するのは現実的ではありません。また、正しくリフォームをしていない物件は痛みが酷く、購入後も長く生活できない可能性が高いでしょう。
購入を決めたらやっておきたいこと
これらのポイント踏まえ、気持ちよく生活を続けるために「購入を決めたらやっておくべきこと」が3つあります。
・ホームインスペクション
・耐震診断
・給排水管の確認・刷新
中古住宅の購入前にはぜひ「ホームインスペクション」を実施してほしいと思います。ホームインスペクションを行うことで、この住宅はあとどのぐらい住むことができるのか、補修すべき部分はどこか、何年後にどのぐらいのリフォーム資金が必要か等、客観的に判断・アドバイスしてくれます。
また、日本は地震大国ですので、築古住宅を購入予定の方は必ず耐震診断を行いましょう。
そして給排水管の確認も大切です。特に空き家が長かった中古住宅は給排水管がうまく機能しないこともあります。
ポイント2.物件の立地
折角中古物件を購入するのですから、物件の立地にはこだわるべきです。物件の立地についてチェックする項目は次のようになっています。
・物件から学校や幼稚園・保育園までの距離
・公共交通機関を利用できるか
・治安の良さ
・平日の昼間、休日の夜間などパターンを変えて周辺環境を見てみる
・夜間の騒音
子供がいる、またはこれから子供を望んでいる場合には、子供の通う学校や保育園・幼稚園がなるべく近い場所が望ましいでしょう。
そしてバス停や駅が近くにあるかも重要です。年齢を重ねるごとに歩くことが困難になることを考えると、公共交通機関をすぐ利用できる物件はとても魅力的ですよね。
治安の良さは日時を変えて物件周辺を見回ることでおおよそ検討が付きます。
夜間の騒音はひどくないか、平日の昼間にはどのようになっているのか、必ず確認しておきましょう。
ポイント3.不動産会社選び
最後のポイントは不動産会社選びです。
中古物件の購入は、不動産会社で対応が大きく異なることがあります。
親切な対応でも物件の紹介数が足りなかったり、付き合いのある金融機関が少ない不動産業者では少し頼りないですよね。
逆に、優れた手腕を持っていても対応が冷たいと印象も悪いものです。
いい不動産会社と、より良い取引をするためのポイントを見ていきましょう。
いい不動産会社とは?
では具体的にいい不動産会社とはどのような会社を指すのでしょうか。
「物件情報が豊富」
まず大切なのは物件情報の量です。
同じ地区にどれだけ紹介できる物件があるのか、その情報量は「よりよい物件を見つける」為には最も必要なことです。
例えば、同じ場内にある不動産業者でも、一方はA地区の物件が豊富、一方はC地区の物件が豊富など個性があります。ネット等で情報収集してみましょう。
「お金に関する疑問にすぐ答えてくれる」
自信のない不動産業者は、お金に関する質問をしてもはぐらかしたりあいまいな答えにとどまります。
いい不動産業者は、お金に関する疑問に即座に応えてくれるでしょう。
仲介手数料はもちろん、住宅ローンに関する疑問にもすぐに金融機関に問い合わせ、「適当ではなく」疑問を解消してくれます。
「アフターサービス」
不動産業者に対する不満として、よく聞こえてくるのが「アフターサービスの悪さ」です。
売ってしまえばもう関係がない、という態度の不動産業者も実際に存在しています。
心配な方は、取引を開始する前に「その会社では購入後どのような対応をしているのか」尋ねてみましょう。
「成約件数の多さ」
成約件数の多さは、何よりも信頼の証です。
単に経験値が豊富というだけではなく、成約できるだけの物件数を抱えていること、多くのお客に選ばれているという事実があります。
「口コミの良さ」
もっとも業者に対する不安を払拭できるのは、「口コミを見てみる・聞いてみる」ことです。
ネットで検索するのもいいですし、知り合い等に直接どのような不動産業者だったか聞いてみるのも手です。
いい担当者とは?
更に、いい不動産会社の「いい担当者」とはどのような人なのでしょうか?
「いつも連絡がつく」
人気の不動産会社の担当者は連絡がつきにくくて当たり前なのですが、それでもできるだけ連絡に即応答してくれる担当者であれば、慣れない不動産売買の中でも安心できる材料の一つとなります。
「報連相がある」
報告・連絡・相談をいつもしてくれる担当者はそうそういません。忙しくとも時間を割いてしっかり対応してくれる担当者とは信頼関係が築けます。
「新しい物件情報をすぐさま提供してくれる」
探しても探してもいい物件が見つからない。何度も内見したけれど購入には至らなかった。このような状態でも、常に新しい情報を提供してくれるマメな担当者とは安心してやりとりができます。
「どうせ買わないくせに」という態度の担当者だと本当に購入する気持ちがなえてしまいます。
こんな不動産会社には注意!
最後に、「こんな不動産会社は注意!」というポイントを3つ見てみましょう。
「物件の情報が古い」
他の不動産会社からとっくに紹介された物件しか持ってこない、とっくに売れた物件をいつまでもネットに掲載している。このように「物件情報の鮮度が悪い」不動産会社は避けましょう。
このような不動産業者と取引をしても、良い物件を見つけるのは困難を極めます。
「アフターサービスがない」
売ってしまえばもうおしまい、その後の対応も悪く電話にすら出ない。こんな不動産業者もあります。
アフターサービスは口コミを知るほかありませんから、ネットの地元情報などで探ってみましょう。
「口が軽い」
口が軽い不動産業者や担当者は論外です。
物件に関すること以外の余計な情報を喋る担当者・不動産会社には注意しましょう。
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まとめ
中古物件を購入するときには、念には念を入れて気になる部分はすべてチェックしてください。
納得がいくまで内覧し、疑問点はすぐに解消しましょう。確認にやり過ぎはありません。
そして中古物件は「古いから悪い」と言い切れないのが面白いところです。築古物件でも、適宜手入れのされている物件は、まだまだ新しいのに手入れされていない物件よりも安心して住めることもあります。
但し、地震が多い地域、30年以内に大規模地震の可能性がある地域は必ず耐震診断・耐震リフォームをしてください。
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