有効期限は1年間?不動産の「インスペクション」ってなんですか?
インスペクションとは、日本語では「建物状況調査」と呼ばれる、一戸建てやマンションなどの建物の診断のことをいいます。
2016年11月9日に国土交通省にて行われた会合にて、重要事項説明にて使用される「インスペクション」の有効期限を、調査の実施から1年以内にしたいという提案がありました。
「改正宅地建物取引業法」の施行のための準備段階ではあるものの、「もっとインスペクションを世間に広めよう」という方向に向かっているのかもしれません。
http://www.s-housing.jp/archives/96620
ホームインスペクション(住宅診断)
一般的に「インスペクション」と呼ばれるものは、「ホームインスペクション(住宅診断)」のことを指します。
「住宅」の診断のため、一戸建てはもちろん、マンションも対象となります。
基本的には、建物の外装や内装、施工の水準や設備の劣化状態などを、主に「目視」にて行います。
ホームインスペクションは、購入したいと考えているマンションや一戸建てに、不具合や故障がないか?ということを確かめるために利用されることが多く、その他にはリフォームをする前の調査や、物件の売却をする前の調査として利用されています。
ホームインスペクター(住宅診断士)の選び方
ホームインスペクションを担当する専門家のことを、ホームインスペクター(住宅診断士」といいます。
主に建築関連のお仕事をしている人が多く、民間のホームインスペクター資格も存在します。
そのため、ホームインスペクターと一口にいっても、実際に業務としている人から、実務経験のない民間資格所持者など、ピンからキリまでいるといっても良いかもしれません。
1.写真と名前の公開
ホームインスペクション業務を行っている会社のホームページには、ホームインスペクターの名前や顔写真と、どんな資格を持っているのか?ということが掲載されていることが多いようです。
最低限の情報かもしれませんが、なるべく「公開している担当者」を選ぶようにすると良いでしょう。
2.建築士の資格がある
ホームインスペクターの持っている資格で、最も有効とされているのが、建築士の資格です。
前述したように、ホームインスペクターの民間資格もあるのですが、必ず持っていなければならないとは限らないため、やはり、国家資格である建築士の資格を重要視した方が良いかもしれません。
現場の担当者に、一級建築士(もしくは二級建築士)の資格を持っていることを、資格証にて確認するようにしましょう。
3.建築士としての業務内容
建築士の中には、設計を主な業務としている人もいます。
そのため、同じ建築士でも、現場の経験がある人の方が、ホームインスペクターとしてふさわしいと言われています。
なるべく、住宅の設計および工事の管理の経験が豊富な、実績のある担当者を選ぶようにしましょう。
4.第三者の立場であること
ホームインスペクションは第三者の立場で行うことが、最重要項目とされています。
中には、不動産会社やリフォーム業者が兼業や、関連会社の業務としてホームインスペクションを行っている例もあるようです。
ひどい場合は、無料で住宅診断(点検)をした後に、リフォームを勧める業者もあり、それでもきちんとしたリフォーム工事をしてくれればまだ良いのですが、どちらかと言うと悪質な業者の方が目立つ傾向があるようです。
ホームインスペクションの調査範囲とは?
ホームインスペクションの調査範囲は、建物の外側と室内、床下と屋根裏となります。
1.建物の外側
建物の外側では、外壁や屋根、軒裏や外溝、基礎部分の外回りがあります。
屋根に関しては、ベランダや地上から目視できる範囲となっています。
2.室内
室内では、壁や床の傾斜具合や、基礎や構造部の劣化具合、建具や水回りの動作確認があります。
3.床下
床下では、基礎や構造部の劣化具合や金物の固定、配管設備や断熱材について確認します。基本的には点検口からの目視ですが、床下に潜ってチェックすることもあります。
4.屋根裏
屋根裏では、構造部の劣化具合や、雨漏りの跡や断熱材の確認があります。
こちらも基本的には点検口からの目視での確認となりますが、屋根裏に入って確認するケースもあります。
まとめ
今後の宅建業法の改正によって、ホームインスペクションが普及していく可能性があります。
マイホームの購入前やリフォームの前に、ホームインスペクションをすることが、手順のひとつになるかもしれません。
マンションや一戸建てを、不動産査定してみてはいかがですか?
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