大阪・近畿圏の不動産市況:現状とトレンド まず、市場がどう動いているかを現在のデータや報道から確認しておきます。 地価・公示地価・成約価格の上昇傾向

大阪・近畿圏の不動産市況:現状とトレンド

まず、市場がどう動いているかを現在のデータや報道から確認しておきます。

地価・公示地価・成約価格の上昇傾向

  • 2025年1月1日時点の大阪府の公示地価は、住宅地で前年比 +2.3%、商業地で +7.6%、工業地で +6.3%と、いずれも上昇を記録しています。 購入・管理・売却までわかる不動産投資 エンマネ

  • 中古マンション市場でも、2025年1〜3月期の近畿圏平均成約価格は3,150万円で前年比 +5.3%。成約件数も前年比 +24.6%と高い伸びを示しています。 MIRAI不動産株式会社 |

  • 新築分譲マンション市場を見ると、近畿圏(大阪含む)において2025年3月では発売戸数が前年同月比 +9.7%、契約率 78.7%と高めの水準にあります。 不動産経済

これらの指標からは、「上値余地がまだある」というポジティブな見方をするプレーヤーが多いことが読み取れます。

万博やイベント効果・期待

供給側・オフィス・商業・空室リスク

  • 大阪のオフィス賃料市場では、安定的な需給環境の下で賃料上昇が見込まれるとの予測もあります。2025年→2026年で賃料指数がわずかに上がるという予想も出ています。 NLI Research

  • 一方で、築年数の古いビルや収益性が低い物件・空室の多い商業物件に対しては、M&Aや収益改善、建て替え、用途転換といった再構築が必要になるケースが増えるという見方もあります。 livable.co.jp+2アセットテクノロジー株式会社|不動産×ITで描く新しい未来+2

  • 市街地中心部では大規模な新規ビル供給プロジェクト(例:淀屋橋エリアで新規供給が出されている)もありますが、供給過多と空室リスクを抑制する必要性も語られています。 livable.co.jp+1

規制リスク:特区民泊(民泊制度)


「売り時」の判断基準:何を見ておくべきか

これらを踏まえて、「売り時を逃さないための視点」を整理しておきます。物件を所有・運営している方が自分の資産戦略として判断する際に使えるチェックポイントです。

チェック項目見るべき指標・リスク売却を検討すべきサイン
利回り・収益性減価償却後・維持管理コストを差し引いた実質利回りが低下傾向にある減益傾向が顕著、借入返済負担が重くなる局面
将来キャッシュフロー見通し入居率・賃料の上昇余地・空室率推移賃料改定余力が枯渇、空室率上昇傾向
立地・エリア優位性駅近・都心部・再開発エリアなど立地優位性が低い・インフラ整備の恩恵が薄い
需給バランス・供給過多リスク周囲での新築プロジェクト、供給戸数競合物件が乱立し始めた、契約率低下
金利・融資環境の変動金利上昇・融資引き締め借入コスト上昇が利回りを圧迫する局面
制度・規制変更民泊規制、用途制限、建築規制、税制改正新規民泊申請停止、運用規制強化、固定資産税改正など
資産の組み替え戦略他用途/他地域へのシフト、ポートフォリオ最適化成長見込みの他資産へ資金を回したい時

特に民泊用途を想定していた物件であれば、規制強化は逆風です。他の用途(賃貸住宅、シェア型住宅、長期滞在型宿泊など)への転用可能性を検討するか、転売判断を早めに行う必要があります。


今(2025年10月時点)から見た「売り時・売りどき」の仮説

これまでの市場状況とリスク要因を踏まえて、いくつかの仮説を挙げます。これが「絶対の答え」になるわけではありませんが、売却判断をする際の指針になります。

仮説 A:中心部・再開発エリアの高評価物件は“ピークに近い”可能性が高い

中心市街地、駅近、用途転換可能性が高く、イベント効果・再開発恩恵が見込まれやすい物件は、既に地価上昇や需給タイト化のバイアスが強まりつつあるように思います。こうした物件は「ピークを目指して持ち続ける」よりも、「上昇余地が十分確保された時点での売却を先出しする」選択肢も検討に値します。

特に、万博効果やホテル・商業施設需要期待が織り込まれてきた場所では、万博終了(あるいはその後落ち着く時期)に向けて価格調整リスクが出やすいと考えるアプローチも妥当です。

仮説 B:郊外・地方寄り・収益性が不安定な物件は「早め売却」の選択肢を強く持つべき

郊外立地やマンション・戸建住宅、賃貸供給過多地域、交通便や再開発インセンティブの薄いエリアでは、価格上昇の恩恵が薄く、むしろ下振れリスクが先行する可能性があります。そういう物件を持っているなら、相応の利益確定を意識して売却時期を前倒しする選択も合理的です。

仮説 C:民泊用途物件は“転換・撤退タイミング”を特に意識すべき

特区民泊制度の新規登録停止動向が現実味を帯びてきており、将来的な運営継続リスクが増しています。特に収益性のマージンが薄く、運営コストや規制対応の負担が大きい物件は、「今後の規制強化・更新リスク・撤退コスト」を見込んで早めに売却・用途変更を検討すべきと考えられます。

仮説 D:最適売却タイミングは “2025後半〜2027年初頭” のレンジに絞る選択肢もあり

  • 2025年の地価・成約価格の上昇基調やイベント期待を最大限に享受しつつ、急激な金利上昇や規制逆風の進展を回避できるタイミングとして、「今〜1〜2年内に売却」の選択肢は有力です。

  • 一方、もし保有を続けるなら、2026年以降の金利見通し、需要の持続性、空室リスクなどをモニタリングしながら、2027年初頭あたりを一つの区切りとするシミュレーションも考えられます。

ただし、これはあくまで仮説ですが、「長期ホールドが常に有利」とは限りません。


結論的なアドバイス:あなたにとっての“今”をどう捉えるか

「大阪全域の不動産」の売り時を一律に断言することはできませんが、あなたがお持ちの物件が以下の特徴を持つなら、**“売りを本格検討すべき時期に差し掛かっている可能性”**は高いと考えます。

  • 駅近・中心部・再開発エリアで、既に価格上昇が先行している物件

  • 民泊用途または宿泊用途を想定していた物件

  • 利回り余力が限られてきた物件、運営コスト増加や空室リスクが顕在化してきている物件

  • 将来規制・税制・金利変動リスクが高まりつつある環境下にある物件

**「今が売り時か?」と問われれば、私の判断としては、「早すぎず、遅すぎず」の微妙なタイミングであり、“売却に動き始めるタイミング”**としては非常に妥当だと思います。ただし、即すべてを売るべきとは言いません。段階的売却、資産組み替え、用途変更シナリオの設計をしつつ、市場の警戒シグナルを見ながら「最適時期を逃さない備え」を持っておくべきです。

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