人気の立地でも都内で売れにくい中古マンションは○○エリア
中古マンションの価値や査定を決める条件として「立地の問題」は非常に重要ですが、人気のエリアなら必ずしも高い値がつくとは限りません。
たとえば東京。人それぞれ好きなエリアはあれども、一般的に人気の高いエリアといえば都心に近く生活するのが便利で閑静な場所。
港区や目黒、杉並区や世田谷など人気のエリアですよね。ところが、このような人気の高いエリアでも、なかには中古マンションが“売れにくいエリア”もあるようです。
その代表的な場所が湾岸エリア。人気の港区なのに、なぜ湾岸エリアの中古マンションは売れにくくなってしまうのでしょうか。
湾岸エリアの中古マンション
そもそも湾岸エリアに限らず、住宅地でなかった場所を整備し、急に価値が高騰したエリアは中古マンションが売れにくい傾向にあります。
とくにお台場・芝浦・有明といった湾岸エリアの中古マンションは購入希望者が減ってきており、価格帯の高さも影響して短期間では買い手が見つかりにくい状況。
また、東京オリンピックの選手村として建築される5000戸~6000戸の住居は、オリンピック終了後には一般に分譲されたり賃貸で再利用したりする予定なので相場が下落する可能性も。
人気のエリアとはいえ湾岸エリアは埋め立て地ということもあり、震災の問題点となる液状化のリスクが懸念される土地は購入希望者が少ないわけです。
高い値で購入したタワーマンションも、湾岸エリアの場合は様々な事情に左右され低い査定価格がつくことも例外ではないようです。
かといって安値で売るのも納得いかず、購入希望者は高値で買う魅力を感じられず、その結果、湾岸エリアの中古マンションは売れにくい状況に陥りやすい傾向があると言えるでしょう。
湾岸エリアでも売れやすいエリアは?
しかし、湾岸エリアでも安定して中古マンションが売れるエリアもあります。湾岸エリアでありながら購入希望者が見つかりやすい場所、それは「月島」です。
地域の歴史が古く、観光名所としての立地、有楽町線や大江戸線など都心へのアクセスも比較的に利便性が良いため、相場も下がりにくく安値で取引されるような問題がありません。
そして、築地に近く湾岸との中間地点にあたる「勝どき」も月島と同じように中古マンションが売れやすい傾向があります。月島・勝どき、どちらも下町らしい環境も人気の高い理由の一つみたいですね。
さらなる問題点が・・・
ここ数年は右肩上がりでマンションの価格が上昇している東京ですが、そんな不動産バブルも2016年を境に勢いが衰えつつあります。
目黒や品川など一部に関して付加価値の高い高級マンションの売れ行きは好調でも、郊外の中古マンションについては既に売れにくい状況。
2015年~2016年の半ばまでは中古マンションは売主の設定金額で売却が成立していましたが、ほとんどの売主が“強気”で価格設定していても売れていたのが不動産バブル。
けれど、2016年の後半にかけて中古マンション市場の成約件数は減少しています。反対に、売りに出される登録物件は増えており、市場には中古マンションのストックが増加している状況です。
需要と供給のバランスが崩れると相場に大きく影響し、これまでのように強気の価格設定では売れにくくなってしまうという状態になるわけです。
不動産バブルが崩壊する前に!
実際、東京カンテイの調査によると、一度でも「売主が値下げした」東京23区の中古マンションは3割にまで上昇しているとのこと。
中古マンション市場の約3割が希望価格よりも販売価格を下げて売りに出しているのです。
この状況は2017年に入ると増すと予測される見方もあり、今後、相場や価格設定の下落が押し寄せる前に売却したい物件があるなら早めに売却したほうが良いという考え方もできます。
湾岸エリアの中古マンションに関しても同じ。まだ大丈夫と思っていても実際は売り時を逃している場合もあり、売りに出したときには手遅れという恐れもあります。
“いつか”ではなく、不動産バブルが崩壊する前に早いタイミングで売却活動を起こすのが得策。そのためには、不動産会社や仲介業者が心強いサポートになることは言うまでもありません。
とくに、都心へのアクセスが不便な湾岸エリアの中古マンションであれば不動産バブルの影響を受ける可能性が高いでしょう。
「もっと早くに相談しておけば・・・」と後悔するのは残念。売れにくいエリアのマンションなら、なおさら頼りになるサポートが必要になってきます。
ベストな売り時を逃さないためにも、なるべく早い段階で不動産売却の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
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