士業連携は不動産取引には欠かせない!契約から残代金決済まで8ヶ月掛かることってある?

こんにちは、不動産売却マイスターの西です。

不動産を購入するとき、また不動産を売却するとき、お取引上欠かせないのが、司法書士の存在です。

主に、ご契約後の残代金支払い時期のちょうど2週間前くらいから、司法書士の先生が売主・買主の人とお話をしていくのですが、業務としては、何をしているのかご存知でしょうか?

  1. 買主さんの所有権移転のお手続きについて
  2. 売主さんの売り渡しに際しての書類作成について
  3. ご本人様がご高齢の場合はご本人確認(事前にお会いしての確認)

主に上記のお仕事をして頂いておりますが、不動産というのは付随して様々なパターンがあり、例えば、売主が親から相続をして不動産を売却する場合は、「相続登記」も併せて必要になります。

 

相続登記について

相続登記とは、ご相続があられた場合、まずは「遺産分割協議」を行い、財産を誰にどのように分配していくのか決めます。

そして、不動産を売る、売らないに関わらず、不動産を相続した相続人に対して、相続登記の手続きを行います。

この「遺産分割協議」にせよ、「相続登記」にせよ、司法書士業務の一環となるのです。

※遺産分割協議を行わずに、不動産を売却した場合、その取引は遡って無効となりますので、ご注意ください。

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建物が未登記の場合登記するのは誰?

建物が未登記物件の場合、その登記を行うのは司法書士でしょうか?

ここが微妙なところで、建物の大きさを測ったり、その登記を申請するのは、「土地家屋調査士」のお仕事になります。

登記申請をして、法務局で正式に謄本が上がるようになると、今度はその謄本を元にお取引について書類を作成していくのが司法書士の役割になります。

また、土地の境界確定後の登記申請も土地家屋調査士のお仕事になりますし、建物を取り壊して滅失される登記申請を行うのも土地家屋調査士のお仕事になります。

 

不動産のお取引には士業との連携が必要

売買が成立しても、お取引までに条件がついている場合があります。

例えば、契約後、残代金支払い時までに、売主の負担において隣地との境界を確定し、地積構成登記まで完了するものとする。

など、上記のような条件がついている場合は、不動産業者としては、土地家屋調査士に連絡を取り、残代金支払い時までに境界確定及び地積構成までを終わらせてもらえるようにお願いをします。

その際に、まずは見積もりが発行されますが、この見積もりの金額にお間違えがなければ、実行していただくという流れです。

写真は、枚方の案件になるのですが、こちらは3月にご契約をしてから、かなり時間はかかりましたが、9月にようやく残代金のお取引が成立します。

まず、土地が2筆で、建物が未登記、そして境界確定を条件とされましたので、概ね500平米ほどある建物を測り、土地を1筆にして、境界確定を行う流れでした。

しかし、境界確定というのは、ご近所の方々、そして役所にお伺いをする必要があり、またご近所の方々に置かれては、「印鑑証明の取得」もお願いすることになります。

また、文句を言う方や、金銭面での解決を図る方など、様々な方をまとめていかなければなりません。

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こちらの案件は鶴見区になりますが、こちらも相当骨が折れました。

まず、全面道路が道路と接していない、いわゆるカミソリの入った土地になります。

 

 

上記のように、ルには持ち主がいて、その持ち主に同意を得なければ、新たに新築を建てることが出来ません。

しかも、持ち主ももうどこに行ったのか、全く見当もつかないので、探偵のようにほんとに手探りで探さなければならなかったのです。

この探す作業に大凡半年はかかりました。御子息が四国にいらっしゃったのです。

その他にも、道路の掘削同意や、隣地との越境に対する将来撤去の覚書などを経て、こちらも1月にご契約をしてから、なんと9月の今月残代金のお取引が成立します。

これだけ時間がかかるものなのです!!

併せて読みたい:土地家屋調査士の仕事を知ると、売買の時に違いが出るのです!

 

私たちは士業の先生と連携の取れた不動産のプロです

正直に言いまして、カミソリの入った土地の所有者を探すとなると、お断りをされる土地家屋調査士の先生は多いです。

なぜなら、ほんとに手探りで探さなくてはならないからです。

ついでに言いますと、カミソリの入った「ル」の土地の所有者の謄本を上げたら、そんなの住所がわかるとお思いなら、話は早いですが、当然にその住所にはもうすでに他の人が住んでいて、登記を全く動かしていない場合もあり、ほんと探偵のように「聞き込み調査」を行い、一歩一歩しらみ潰しに調べていくのです。

とても骨の折れるお仕事であり、いつまで掛かるのかわからないので、嫌がる先生は多いと言うことですが、私たちが連携している先生は、このような難しい問題を今までも3回ほど解決しており、もうこの先生以外には居ないと思いお願いをしました。

 

このように不動産購入・売却というのは難しく奥深く、通り一辺倒ではありません。

もし、このような難しい問題を抱えていらっしゃる場合は、ご遠慮なくご相談してください。

きっと、あなたの役に立ちますから。

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