あなたが所有している一戸建て、売却できる見込みはありますか?
一戸建ての売却は「マンションよりも難しい」と言われていますが、それには一戸建てならではの特徴があります。
一般的に一戸建ては個性が強く、その個性は間取りや外観・内装といった単純なものだけではなく、設備の劣化具合や見えない床下・屋根裏の傷み具合も含まれます。
しかも築年数が経ち過ぎた古い戸建てでは、現代の生活に則さない間取りとなっているため、「ただ単に古いから」というだけではない、売れない理由がいくつも存在しているのです。
そうはいっても、不動産を手放さなくてはいけないときは訪れます。「絶対に我が家を売却したい!」そんな時にはどのような方法で売却していけばいいのでしょうか。
しかも自宅の住宅ローンがまだ残っている場合には、どのような手順で売却を進めていけばいいのでしょうか。
今回は、一戸建てを納得のいく価格で売却するためにできる方法や、住宅ローンが残っている中でもできる売却方法について詳しく解説していきます。
物件売却の種類

まずはマンションと一戸建てで異なる売却事情や物件売却の種類について見ていきましょう。
マンションの売却
マンションは多くの場合、戸建てよりも売却しやすい状況にあります。
特に都市部のマンションは人気が高く、「駅近で日当たりも良好」など、条件が良ければすぐに売れてしまいます。
都心部では購入時の価格よりも高く売却できることもあり、結果的にマンションを売って得したという人は実際に多く存在しています。
売り出してすぐに購入希望者が殺到することもあるのがマンションです。
しかし、これが田舎となると状況は一変します。
田舎ではマンションよりも戸建ての方が人気があり、「集合住宅で土地も内部も狭いのにやけに価格が高い」「しかもローン以外に修繕積立金や管理費がかかる」マンションは敬遠されがちです。
そして都会でも田舎でも人気がないのが「築50年以上たっているマンション」です。近年では古マンションを建築デザイナーがリノベーションする物件も流行っていますが、「建て替えがすぐそこに迫っている」築古の中古マンションには手を出しにくいのは仕方のないことかもしれません。
一戸建ての売却
一戸建ての売却は難しいと冒頭で述べましたが、それでも地方や郊外では中古マンションよりも中古戸建ての方が人気があるのも事実です。
子供が生まれたのを機に、広い戸建てでのんびりと子育てしたいという方や、退職を機に土地の広い郊外の一軒家に引っ越したいという方は数多くいます。
しかし、地方の戸建ては人気と言ってもそれが価格には反映されにくい傾向にあります。
査定金額より売却金額が低くなってしまうのは仕方ないことでも、さらに希望した最低ラインよりも価格が下回ってしまうことも想定しておかなければいけません。
しかも、戸建ての売却は買い手が見つかるまでに時間がかかります。購入希望者が現れても、住宅ローンの審査に通過せず契約に至らないこともあるようです。
また、売買契約後に手付金を払ったのにも関わらず土壇場で契約解除することもあり得ます。
では都心部の一戸建てはどうなのか?というと、これはこれで「価格が高すぎて売れない」という現実があります。
そして築年数が古い一戸建ての場合、「住居」として売るのではなく、「古屋付き土地」として売る覚悟も必要となります。一戸建ての売却では値下げ交渉もされますので、査定額と同価格で売れることはまずない、ということを肝に銘じておきましょう。
売却の種類
一戸建てを売却するときには、「仲介」「買取」「任意売却」「競売」などの方法があります。
最も一般的なのは「仲介」で、不動産業者に仲介を依頼し、仲介手数料を支払って物件を売却する方法です。
「買取」は、主に買い手のつかない一戸建てに使う方法です。家が古すぎる、条件が悪くて中々買い手があらわれない、売り出してから1年以上売れない、このような場合には、不動産業者に直接物件を買い取ってもらう方が最終的にはお得になるでしょう。
一戸建ての売却理由は様々だと思いますが、「住宅ローンが支払えない」ということを理由に手放す人も意外に多いものです。
「任意売却」は、住宅ローンが支払えないと自己判断した後、自らが任意売却業者に相談し売却方法です。任意売却では、不動産のプロが直接金融機関と交渉し、売却額がローン残高を下回っても抵当権を解除してもらえるようにします。
「競売」は、住宅ローンが支払えず、ローンの担保となっていた不動産を「裁判所命令で」売却される方法です。
競売物件には最低落札価格があり、購入希望者が入札し一番高い金額を提示した人に売却されます。
競売に掛けられると相場よりもかなり安い価格で売却されてしまいますし、売却しても残った住宅ローンの返済も迫られることから「絶対に避けたい」売却方法と言えるでしょう。
一戸建ての売却方法

このように、一戸建ては「住宅ローンが残っているか」「残っていないか」「もう住宅ローンを払うことができないのか」という売主の状況で売却方法が変わってきます。
ここからは、一戸建ての売却方法について詳しく解説していきます。
住宅ローンが残っている場合
住宅ローンがまだ残っている状態での売却、とても不安ですよね。
本当に我が家は売れるのか、いったいいつ売れるのか、売却したお金でどこまでローンが返せるのか、考えれば考えるほど悩みは尽きないことでしょう。
でも大丈夫です。住宅ローンが残っている状態でも、できる売却方法は沢山あります。
住宅ローンがあってもできる、6つの売却方法を見てみましょう。
「1-住宅ローンの残額以上で売却する」
一番理想的な売却方法は、ローンの残額以上の金額で売却することです。
住宅を購入するときに頭金を多くいれていた、住宅ローンの借入年数が少ない、という住宅であればこの方法で売却できる確率はとても高くなります。
一戸建ての売却はどうしても価格が安くなるというお話はしましたが、それは木造住宅の価値が築22年でゼロになってしまうという背景も関係しています。
木造住宅の耐用年数は22年、土地の価値はなくなりませんが、木造住宅の価値は築10年から急激に落ちてしまうのです。
つまり、「20年ローンで購入した住宅を築15年で売る」のであれば、まだ住宅の価値もありますし、住宅ローンの残りも少額となっているので残債以上で売却できる確率は高くなります。
しかし、頭金も入れず35年ローンを組んでいる住宅を25年で売却する、というパターンでは難しいでしょう。
「2-返しきれない住宅ローンを現金で補填する」
一戸建ての売却で現実的なのは、「売却したお金で返しきれないローンを現金で補填する」方法になります。
住宅の売却では、住宅ローンのほかに各種諸経費が発生しますので、実際には「ローンの残債分+諸経費100万円」を用意しておくと不足がないでしょう。
「3-買い替えローンを利用する」
住宅の買い替えによる売却では、「買い替えローン」を利用することができます。
住宅ローンの原則として、「契約者が住居する住宅であること」「2本同時にローンは組めない」ため、「売却額がローンより低い」場合には住宅ローンは組めないということになります。
しかし買い替えローンでは、これから購入する物件の担保価値の1.5~2.0倍まで借入することが可能です。
但しその分借入額は莫大となりますので、借り入れには初めての住宅ローンよりもかなり厳しい審査が待ち受けています。
各金融機関で買い替えローンに対応していますので、買い替えローンを受けたい方はまずは金融機関に相談してみましょう。
「4-買取を利用する」
ローンも少ししか残っていないし、それよりも早く売却してしまいたい。そんな方には「買取」がおすすめです。
買取は仲介による売却よりも売却金額がやすくなるというデメリットがあるものの、「すぐに家が売れる」というメリットがあります。
理由があってすぐに住宅を売却したい方は、買取業者に相談してみましょう。
「5-住宅を任意売却する」
住宅ローンを支払える見込みがなくなってしまうことは、誰にでもあり得ることです。
急なリストラ、転職、病気による休職等により収入が大きく減ってしまったとき、まずは金融機関に相談しましょう。
限られた期間ではありますが、住宅ローンの支払いを「金利分だけ」に軽減する措置をとってもらえるかもしれません。
それでも支払いが困難な場合には、滞納する前に「任意売却」を考えてください。
「任意売却」では、任意売却の専門家が直接金融機関と交渉し、売却額がローン残高を下回っても抵当権を外せるようにしてもらえます。
抵当権が外れたあとは、無理のない範囲で毎月少額ずつ住宅ローンの残りを支払うことになりますが、住宅ローンを滞納し競売に掛けられるよりはずっといいでしょう。
任意売却では、引っ越し費用等も融通してもらえることも多いので、「住宅ローン破産」を迎える前に勇気をもって相談することをおすすめします。
「6-競売にかけられる」
住宅ローンが支払えず滞納し続けていると、最終的には住宅が競売にかけられてしまいます。
競売に掛けられると引っ越し費用が出ないだけではなく、競売で売却した後に残った住宅ローンの支払いを強く求められることもあります。
残ったローンを払えないと最終的には自己破産となるケースもありますので、こうなってしまう前にいち早く任意売却を検討することをおすすめします。
住宅ローンが残っていない場合
住宅ローンが残っていない場合には、どのような売却方法も可能です。
しかし、無駄な税金や住宅の維持費を支払いたくないのであれば、すぐに買取業者に買い取ってもらいましょう。
手続きも最低限で済みますし、家が売れるまでの不安や心理的ストレスを軽減することができます。
一戸建てを高く売るためには?
ここからは、一戸建てをなるべく高く売るための方法やヒントを紹介していきます。
売却前に知っておくと得する情報ですので、是非参考にしてみてください。
一戸建てを高く売るためのヒント1-内覧に備える
売却で大切なのは「物件の印象」です。
例え古い住宅であっても、内部や設備がきれいで日当たりのいい物件は好印象。買取希望者もすぐに出てくるでしょう。
物件の売り出し広告が出たら、すぐに内覧の為に家の外と中をできるだけ綺麗にしてください。
ちょっとした壁紙のはがれやフローリングの傷は、ホームセンターで補修材料を購入して自分で直すのもおすすめです。どちらも1,000円程度で購入できます。
一戸建てを高く売るためのヒント2-住宅関連の書類を揃える
住宅の査定を依頼する前に、住宅関連の書類はすべて揃えておきましょう。
新築時に受け取った書類のすべてや、途中でリフォームしたのであればその工事の明細書などもあると親切です。
建売で購入した方は、当時のパンフレットもあると好印象となります。
一戸建てを高く売るためのヒント3-売却時期を考える
中古住宅の売れ行きがいいのは3~4月です。その時期に売れるように、12月ごろから売り出しましょう。
一戸建てを高く売るためのヒント4-リフォームをする
劣化の大きな部分があれば、思い切ってリフォームしてから売却しましょう。
シロアリの被害があれば殺虫剤を業者にまいてもらったり、雨漏りがある個所は部分的に修復してもらいます。
一戸建てを高く売るためのヒント5-各種検査について
築30年以上経過している住宅では、各種検査を受けておくのも一つの手です。耐震審査やホームインスペクションを受けておいた方が、中古住宅の購入でも補助金の対象となることから買い手がつくこともあります。
但し、検査自体が高額なので「検査をした分上乗せして高額で売る」か、「検査を受けずにその分安く売り出す」か、どちらがいい売却になるのかはよく考えたほうがいいでしょう。
高く売るポイントは不動産会社選び!

一戸建ての売却は、仲介を行う不動産会社選びで価格が大きく変わることもあります。
損をしない売却にするために、不動産会社選びは慎重に行いましょう。
高く売却できる不動産会社選びのコツ1-査定額
売却前には査定サービスを利用すると思いますが、複数の不動産会社を利用して「もっとも査定が丁寧」だった会社を選ぶようにしましょう。
査定額の高さで業者を選んでも、結局買うのは不動産会社ではありません。高ければ売れにくくなりますし、「リップサービス」で査定額を高くしているような会社は選ばないほうが吉です。
高く売却できる不動産会社選びのコツ2-宣伝の幅広さ
不動産会社がいかに物件をアピールできるツールを持っているのか、というのも高く売却するためのポイントの一つとなります。
新聞広告、チラシ、地元紙や地元フリーペーパーへの広告掲載だけではなく、WEBではいくつの不動産検索サイトに掲載しているのか、自社サイトはあるのかなど「どんな方法で宣伝しているのか」を良く調べてください。
最近では、各種SNSを駆使している不動産業者も多く、そういった会社は宣伝に強い傾向があります。
高く売却できる不動産会社選びのコツ3-口コミの良さ
高く売却している実績が多い不動産業者には、良い口コミが集まるものです。
同じ地区で一戸建てを売却した経験のある人から直接口コミを聞いてみたり、ネットで情報収集したりしてみましょう。
*よく似た内容の記事はこちら
不動産会社や司法書士に任意売却を相談する前のチェックポイント
まとめ
一戸建てはうまくいけば3か月ほどで売却できますが、失敗すると1年以上買い手がつかないこともあります。
所有する一戸建てをなるべく高く、そして早く売却するためには売却を決めてからの初動が大切です。
住宅ローンの有無によっても売却方法は変わります。思い通りの売却をかなえるために、不動産会社と相談しながら様々な努力をして、後悔の無い取引にしていきましょう。
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