不動産の大敵!シロアリを防ぐ方法と対処法
大事な不動産を食い荒らすシロアリ。
なかなか姿を見ることはありませんが、知らない間に家を食い荒らされることのないように、しっかり対策したいですね。
・シロアリについて
シロアリはその見た目や性質、名称からも、アリの仲間と思われがちですが、実はゴキブリの仲間なのです。
どちらも家に住み着く害虫という点では共通していますね。
木造の家の縁の下などに住み着いて、大事な家の基礎である材木や柱を食い荒らしてしまうので、不動産を持つ身にとっては大敵ですが、シロアリはセルロースを分解する働きがあるので、倒木や腐った木などを土に還すために、自然界には欠かせない生き物でもあります。
・シロアリの種類
シロアリにもいろいろな種類がありますが、大きく分けて「土壌性シロアリ」」と「乾性シロアリ」の2種類に分類されます。
どちらのシロアリが住み着いているかによって、シロアリの潜んでいる場所や被害にあいやすい箇所、駆除の方法なども異なってきます。
*土壌性シロアリ
土壌性シロアリは、日本では北海道の北部など極端に寒い地域以外のどこにでも生息しています。
主に土の中からアリの通り道を通って、木造住宅に到達します。
土壌性シロアリが生息するには、水分を欠かすことができません。そのため、床下や水回りなど湿気の多い場所に住み着くことが多くなります。
*乾性シロアリ
乾性シロアリは、日本全国に生息しており、木材に含まれるわずかな水分でも生き延びることができます。
最近では、木材や家具の輸入などによって、海外から外来種が運び込まれて問題になってきています。
もし、輸入された家具に羽アリに成長した乾性シロアリが潜んでいた場合、そのまま天井裏などに飛んでいって住み着き、木材を荒らしてしまうのでやっかいです。
また、家自体以外にも、木製の家具やピアノなどの大事なものを食べられてしまう危険性もあります。
乾性シロアリは、乾いた砂粒状の糞を残すことが特徴です。
・シロアリによる被害
シロアリは、なかなか人目につく所に出てくることはなく、木材も内部から食害していくので、表面から見てもシロアリがいるかどうか判別しにくいという問題があります。
また、被害があるかどうかもわかりにくいので、知らない間に木材の内部がスカスカになっている危険性もあります。
シロアリに食害された木材は、内部の柔らかい部分だけが食べられているので、輪切りにした状態を見ると、年輪部分が残されてその間が空洞になっているのがわかります。
外側から判断するには、ハンマーなどで叩いて、空洞音がするかどうかの方法があります。
また、床下で食害が進んでいると、床が部分的に沈むようになったり、変形が見られるようになって、扉や窓の開け閉めがスムーズにいかなくなります。
・シロアリがいるかどうか?
シロアリが家にいるかどうかを確かめるわかりやすい方法は、床下などにアリの通り道である蟻道(ぎどう)があるかどうかを見ることです。
土壌性シロアリは、土の中から蟻道を通って床下などに侵入するので、コンクリートの基礎にも、蟻道が白く残ってわかりやすくなります。
また、シロアリは、羽アリになって家の中で見かけることがあります。
羽アリだけを退治したとしても、床下や土の中には何十万匹ものシロアリが潜んでいる可能性があるので、家の中で羽アリを見かけた時には、シロアリの存在を疑ったほうが良いと言えます。
ほかにも、床の割れ目などが土で埋まっている場合、シロアリが光や風を防ぐために割れ目をふさいだ可能性があります。
・シロアリの駆除方法
シロアリの痕跡を見つけたならば、できるだけ早く駆除する必要があります。
確実に駆除するには、やはり業者に依頼することが必要になりますが、自分でできる駆除方法もあります。
それは、ほかの害虫と同じように、シロアリ専用の殺虫剤や薬剤を撒いたり、毒エサを撒く方法です。
ホームセンターなどで数千円で購入でき、床下などに撒いたり直接木材に塗布するものもあります。
しかし、シロアリは土中に生息していたり、木材の内部にまで及んでいる可能性もあるので、表面的な駆除だけでは完全に除去するのは難しいでしょう。
・シロアリの駆除業者にかかる費用
シロアリ駆除業者はいくつもあり、費用も1㎡1200円〜3500円と幅が広いです。
できれば費用は安く抑えたいところですが、きちんと駆除できていなかったり、すぐに再発してしまうようではあまり意味がありません。
まずは、複数の業者に無料の見積もりをしてもらい、費用にかかる内訳などについて詳細を知る必要があるでしょう。
また、駆除だけではなく予防をしてくれるかどうか、年単位で保証してくれるかどうかなどのアフターサービスも重要です。
・シロアリを防ぐには
大事な不動産にシロアリがいることがわかったら、まずはしっかり駆除することが重要ですが、土の中や輸入家具などから新たなシロアリが侵入する可能性もあります。
そのため、シロアリの予防も駆除と同じくらい大切になってきます。
まず、土中からの侵入を防ぐには、床下の環境を良くする必要があります。
シロアリは暗くて暖かくて湿気のある場所を好みますので、風通しを良くして熱がこもらないようにします。
また、木片などシロアリのエサになりそうなものが増えないように、こまめに掃除することも有効でしょう。
輸入家具などを購入する場合には、シロアリが潜んでいないかよく確認し、心配なら身体に害のない薬剤を塗布すると安心でしょう。
家具などに潜む乾性シロアリは、水分が少なくても生息できるので、油断しないようにしてくださいね。
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