5分で分かる「住み替え(買替え)ローン」の取り扱い説明書
不動産を売却する理由の一つに、住み替えローンを検討中の人もいます。または、買い替えローンと言ったりもしますね。
今の家を売って新しい家を買うためのローンを契約し、前のローンと新しいローンを合算するのが住み替えローンの特徴ですが、実際よく分からないという人も多いはず。
そこで今回は、住み替えローンのポイントを簡単にまとめてみました。不動産売却の基礎知識として、覚えておくと便利かもしれませんね。
住み替えローンとは?
2,000万円の住宅ローンが残っている物件を売却するとします。これが、1,500万円で売れたとしましょう。残った住宅ローンは500万円です。
新しい物件を購入するために3,000万円の住宅ローンを申し込む際、前の住宅ローン500万円と新しい住宅ローン3,000万円を合算して3,500万円の融資を受けるのが住み替えローンです。
具体的な流れとしては、
Step1 売却予定の物件を銀行が調査
Step2 ローンの申込者が仲介業者に売却を依頼する
Step3 販売活動スタート
Step4 購入者が見つかり売買契約書を締結
Step5 売却代金の決済(このとき、抵当権が解除される)
Step6 所有権の移転登記
となりますが、買い手から代金が支払わられたと同時に銀行が抵当権を解除し、所有権の移転登記を済ませれば正式に売却が完了することになります。
そして、住宅ローンから売却代金を差し引きます。残ったローンと新しいローンを合算した住宅ローンを契約し、その融資で物件を買う方法が住み替えローンの流れです。
住み替えローンは審査が厳しい?
住み替えローンは新しいローンを組むうえに、さらに残っている前のローンも合算されるので多額の融資を受けることになります。
そのため、通常の住宅ローンよりも審査が厳しくなるようです。たとえば、550万円以上の年収が条件だったり勤続年数や職業などの条件の縛りが厳しくなったり、誰でも住み替えローンが適用されるとは限りません。
ローンの審査は、本人を証明する確認書類、現在の返済状況、収入を確認する書類、物件の売却予定価格や査定の見積もりなど、銀行から様々な必要書類が求められます。
また、住み替えローンは、売却を先に進めるか、新しい物件を先に購入するか、でも流れが変わってくるので要注意。
売却が先なら“いくらローンが残るか”明確になりますが、物件の購入が先なら売却金額が確定していないので銀行との綿密な話し合いや交渉が必要になりそうです。
「売りが先か、買いが先か」は、住み替えローンでカギになるポイント。いずれにしても、住み替えローンは通常の住宅ローンよりも審査のハードルが高いため、先走って売却を進めてしまうのは得策ではないでしょう。
銀行に相談し、事情を説明し、まずは住み替えローンを契約できるか可能性を確かめることが大切。そのあとに、住み替えローンを組むための条件を一つずつ解決していきましょう。
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住み替えで買取を活用する
住み替えを成功させる秘訣は「資金計画」と「不動産の売却」です。銀行が知りたいのは、「いつ売れて、いくらで売れるのか」という点。
正直、返答に困ります。いつ売れるか買い手が現れるまで分かりませんし、いくらで売れるかも実際に購入希望者の要望を聞かないと不明確です。
そんなとき、保証として活用できるのが不動産会社の買取保証制度。物件の売却を不動産会社に依頼する際、もし希望の期間内に買い手が見つからなかった場合、その不動産会社に買い取ってもらう制度です。
査定額の9割ほどで買い取られるケースが多いですが、売れる最低ラインの金額と売却方法を銀行に伝えることができます。
これにより資金計画が立てやすくなり、銀行との交渉にも役立つでしょう。住み替えローンの不動産売却は、買取保証制度がある不動産会社に仲介を依頼するのも選択肢の一つに入れておきたいですね。
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住み替えローンの注意点
住み替えローンは便利な反面、注意しなければならない点もあります。もっとも注意したいポイントが「返済計画」についてです。
前のローンと新しいローンを合算して新しい住宅ローンを契約するので、今までよりも返済額が多くなる可能性があります。
かといって、毎月の返済額を減らすと返済期間が長期になるため、いずれにしても生活を圧迫する原因になるかもしれません。
ですから、返済可能な金額を設定するのが基本。そして、長くても定年前には完済できる予定で返済期間を設定しましょう。
現実味のない返済計画を立てるくらいなら、はっきり言って住み替えローンはオススメできません。返済ができなくなれば、せっかく購入した家を手放すおそれもあるからです。
そうなるくらいなら、現状のまま住み続けたほうが得策。もしくは、売却した金額と貯金で購入できる物件を探すのが無難な選択肢です。
高値で買い手が見つかれば、そのぶんだけ予算も多くなりますし、新しいローンを申し込むときも借入額を減らすことができます。
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