住宅ローンが残っている不動産の売り出し価格を決めるときの目安
マンションや一戸建ては高い価格ですから、ほとんどの人は住宅ローンを利用します。住宅ローンは金融機関から住宅購入のために借りるお金のことです。
それぞれの利用する住宅ローンの内容や頭金の有無にもよりますが、返済は長期に及ぶことがほとんどです。そのためマンション売却をしようとする時に、まだ住宅ローンの残債があるという人が多いです。
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住宅ローンが残っている不動産の売却
住宅ローンを組んで購入したマンションですから、なるべく払い終えたいという気持ちがあっても売却しようと思う背景にはいろいろな事情があるものです。
基本的に残債があると売却できません。金融機関が抵当権を外してくれるか、もしくは抵当権がついたままでも買い手が承諾するか、いずれにしても難しいです。
しかし、売却額で一括返済できれば問題なく売ることが可能です。または、住み替えローンや任意売却なども考えられます。
住宅ローンが残っている不動産を売却するときは、売却額で完済できる見込みがあるかという点がカギになるでしょう。
不動産を住宅ローンで購入するときは、その不動産に担保として債権者が抵当権を設定します。抵当権は返済が滞った時のための担保です。
もし返済が不可能だと判断すれば、抵当権を行使して担保である不動産を売却して返済に充てるのです。金融機関は、何千万レベルのお金を融資するので当然の保険。
そして、住宅ローンの返済期間は何十年と長期に及びます。借りる時には、厳しい審査もありますから返済可能な額を設定して融資を受けます。
しかし、年数が経つにつれて事情が変わり、返済できなくなってしまうこともあります。しかし、返済の滞りが続くと、金融機関にとっては大打撃ですよね。
そこで、金融機関は住宅ローンを組む際に物件に抵当権を設定し、「払えない」という期間が続けば物件を差し押さえることができるようになっています。
つまり、残債が残っている状態では抵当権がついたままなので債権者は売却することを認めず、完済してから売却する、もしくは売却額で完済できるか、を気にするわけです。
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住宅ローンが残っている不動産を売る方法「任意売却」
住宅ローンが残っている不動産の売り出し価格
たとえば、住宅ローンが1,800万円残っていたとします。かといって、売却価格を1,800万円に設定すればいいというわけではありません。
仲介手数料やその他の費用を支払っても完済できるお金が残らなければNGです。理想的なのはアンダーローンになるように売却すること。
アンダーローンとは、売却して利益が残る状態です。2,500万円で売れて住宅ローンと費用を足して2,300万円ならアンダーローンですが、2,300万円以下で売れたらオーバーローンとなります。
まずは、住宅ローンの残債がどのくらい残っているかを把握しておきましょう。どのくらいで売れる可能性があるか、残債はいくらか、諸費用はいくらかということを事前に計算しておくことをオススメします。
マンション売却価格よりも、売った金額が「残債+諸費用」を上回っている、もしくは同等がベストですが、現実は甘くはないので仲介を依頼する不動産会社の腕にかかっているというのも事実です。
不動産の売却で発生する費用
仲介手数料
不動産会社に仲介してもらって売却する場合、売却価格に応じて手数料を支払わなければなりません。売却に際しての手数料の中でも最も大きな費用です。
繰り上げ返済手数料
金融機関の住宅ローンの残債を一括で支払う場合に、かかる手数料です。金融機関によって手数料は異なり数千円程度で済む場合もあれば、数万円程度であることもあります。
印紙代
売買の時に取り交わす契約書に貼付すべき印紙です。契約金額に応じた額が定められています。
司法書士への報酬
住宅ローンを利用して購入した物件の場合には必ず抵当権がついていますので、残債を一括返済したと同時に抵当権は抹消されます。
税金関係
売却することによって大きな利益が出ると、それに応じて税金がかかります。個人の状況によって異なる額です。
これらの諸費用と住宅ローンの残債を差し引いて利益となります。マンションを売る時には、これらの費用がかかることをあらかじめ考慮のうえで価格を設定するといいですね。
ただし、オーバーローンでも売却は可能です。少しオーバーしたくらいなら、債権者との交渉次第で了承を得られるかもしれません。
また、現在の不動産を売却して新しい不動産を購入するというような住み替えの場合には、買い替えローンを利用できる場合もあります。
しかし、必ずしも利用できるとは限りません。資金の計画はとても大事なことです。残債がある場合には、不動産会社に相談するなどして資金計画を十分にしておく必要があります。
住宅ローンが残っていても売れる、と先走らないように、慎重に考えたうえで検討しましょう。ぜひ、参考にしてみてはいかがでしょうか。
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