ちょっと待った!不動産査定する前に知っておきたい5つのこと

不動産の売却を考え始めたらまず最初にしたいこと、それは「不動産査定」です。

 

「不動産査定」と聞くと、その言葉の響きから少し難しく感じるかもしれませんが、実際には不動産のプロに依頼しあとはお任せするだけですのでそれほど堅苦しいものではありません。

 

不動産査定とは、現在所有している不動産を売却するとどのくらいの価格になるのかということを不動産業者に調査してもらう「無料サービス」のことを言います。不動産を売却する為には必要不可欠ともいえるものです。

 

中古車を売却するときにも査定は行いますが、不動産の査定はもっと複雑です。

 

不動産査定をするのであれば、不動産査定には種類がありその種類によって査定結果が異なること、査定を依頼する不動産業者が変われば査定結果にも変化があることを知っておく必要があります。

 

なぜ不動産業者が違うと査定結果が変わってしまうのか、それは不動産の価格は不動産市場の動向と「不動産業者の経験」から決定されるからです。この不動産査定の仕組みを理解しているかどうかは、売却後にどれだけの利益を得られるかにも関わってきます。

 

本記事では、不動産査定を依頼するなら知っておきたい基礎知識と、不動産査定をしてもらう時に気をつけたいポイントや注意点について詳しく解説していきます。

 

不動産査定の種類

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不動産査定には2つの種類があり、それぞれに調査の方法と内容、そして査定に必要なものが異なります。

 

まずは不動産査定の種類による特徴についてみていきましょう。

 

不動産査定の種類1-簡易査定

不動産査定の種類の1つ目は「簡易査定」です。

 

簡易査定は「机上価格査定」又は「ネット査定」とも呼ばれ、「実際に物件を見ずに不動産価格を決定する」査定のことを言います。

 

簡易査定では物件の状態の良し悪しに関わらずに査定額が決定されるため、実際の売却価格とのズレが大きくなることもある、という特徴があります。

 

簡易査定において、査定の基準となるものは以下の通りです。

 

・不動産の面積や駐車場の有無、築年数といった物件の基本的な情報

・物件からどのぐらいの距離にバス停や駅があるのか、といった交通の利便性

・物件のあるエリア(周辺物件の相場を探る)

・マンションか戸建てか

 

物件に対する査定ポイントはこのようになっていますが、これ以外に「物件のあるエリアで過去どのくらいの売却額になったのか」など、過去の事例・売却データを参考にして査定額を決定します。

 

現在、簡易査定はとても一般的なものとなっており、特に利用されているのが複数の不動産業者に一度の申し込みで査定依頼できる一括査定サービスです。

 

不動産査定は複数社に依頼すべきと冒頭で説明しましたが、特にネット上での査定となると顔が見えないだけに1社だけを信頼し査定するのは不安が残る、そういった心理から一括査定サービスを利用する人が増えているようです。

 

また、ネットの一括査定では面倒な情報入力が1度で済むという利点もあります。

 

しかしネットでの簡易査定では、物件の価格ではなく坪単価や㎡あたりの単価で価格を示す業者もあり、査定額はおおよその概算となり詳細まではわかりません。

 

このように、簡易査定で導かれる査定額は物件の細かい部分まで反映されていませんから、「今すぐ売却というよりは、とりあえず物件にどのぐらいの価値があるのか知っておきたい」、「本格的な査定前の準備として査定しておきたい」という人に向いているでしょう。

 

「簡易査定に必要なもの」

次に簡易査定に必要な物ですが、本当に簡易的なネット査定ではそもそも書類等を必要としないこともあります。

 

もう少し詳しく査定額を算出する簡易査定の場合には、登記簿謄本や地図が必要と言われることもあるでしょう。

 

登記簿謄本は新しく取得するのが望ましいですが、まだ本格的に売却を決めていないのであれば古いものでも構いません。地図については、住所さえ解れば不動産業者が用意してくれることもあります。

 

不動産査定の種類2-訪問査定

不動産査定のもう一つは、より詳細な売却額を調べることができる「訪問査定」です。

 

訪問査定では不動産業者の担当者が実際に物件を見て調査するため、物件のいい部分や悪い部分を加味したより詳細な価格を算出することができます。

 

訪問査定でチェックされるのは以下の項目です。

 

・物件の周辺環境(買い物施設、学校、公園などの有無や騒音の程度等)

・駅やバス停から徒歩どの程度かかるのか、道の整備具合や道程の様子

・物件内部の傷み具合

・水廻りの劣化具合

・日当たりや近隣家屋との距離

・物件の接道状況(戸建ての場合は私道か行動公道か、道路の広さ、間口、交通量等)

 

このように訪問査定ではかなり細かい部分まで査定に反映されるため、査定額の信ぴょう性は簡易査定よりも格段に上がります。

 

それに伴い査定にかかる時間も増えますが、「近々売却したい」と考えているのであれば、訪問査定は必須です。

 

「訪問査定に必要なもの」

簡易査定とは異なり、訪問査定では必要な書類は多数あります。

 

・建築確認済証、建築検査済証、測量図、竣工図(戸建ての場合)

・固定資産税・都市計画税の納付書

・権利証か登記識別情報通知書

・不動産の契約書、重要事項説明書

・マンション規約、総会議事録

 

以上の書類がすべて揃っていることが望ましいのですが、書類を紛失している場合には正直に紛失している旨を担当者に伝えましょう。訪問査定ではおおよそ2~3時間程度の時間が必要です。

 

物件の査定中に、「いつごろまでに売却したいのか」「引っ越す時期」などの売却プランについての詳細も伝えておきましょう。

 

早期に売却したいのか、売却までに時間はかかっても価格は下げたくないのか、物件買い替えのための資金が必要なのか、売却プラン・査定から売却までのスピードによっても不動産価格は変動します。

 

また、必要書類以外では「家の中をきれいにしておく」ことも大切です。不動産の傷み具合などは査定に直接影響しますので、できるだけきれいに掃除し簡単に直せるフローリングの傷や壁の穴などの部分は自分で補修しておくと物件の印象も良くなります。

 

水廻りの印象も中古住宅では重要なポイントですから、浴室、キッチン、トイレなどもできる限り清潔感のある状態にしておきましょう。

 

会社によって不動産査定に相違がある理由

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「不動産査定は数社で行うべき」、この理由は「査定をする不動産業者によって査定結果が異なる」ことが背景にあります。

 

査定する物件は同じなのに、査定結果に差が出るのは素人からするととても不思議ですよね。

 

なぜ査定する不動産業者で結果に差が出てしまうのでしょうか?

 

不動産売却数の違いで査定が変わる

不動産の査定では、不動産業者に蓄積されている過去の販売データも重要な価格決定要素となります。

 

査定対象不動産のある地域と同じ地区でどれだけの物件を売却しているのか、そのデータ量の違いが査定額の差として現れてしまうのです。

 

もちろん、不動産業者に蓄積されているデータ量が多ければ多いほど、売却額と査定額の差は狭まります。より信頼できる査定額を知りたいときには、販売実績の多い老舗または大手の不動産業者に査定してもらうと良いでしょう。

 

会社や担当者の方針で査定額にも変化が出る

そして同じ不動産業者でも担当者が変われば査定額も異なる場合があります。また、同じ量のデータを持っていたとしても、会社の方針が変われば査定額にも影響があらわれます。

 

例えば、会社自体もしくは担当者が「この物件なら高くても売れるだろう」と強気の考えを持っていれば相場よりも高めの査定額が出ることもあります。

 

逆に、会社や担当者が「価格が高すぎると売れない」「この価格設定では売れない」と弱気だと相場よりも低めの査定額が出てしまう、という傾向があるようです。

 

中古物件には掘り出し物がない、という考えは購入希望者にも浸透しており、販売価格が低くても逆に購入希望者に不安感を与えます。

 

査定額が高ければいい業者、低ければ悪い業者と簡単には言えないということです。

 

不動産査定をしてもらう時のポイント

ここからは、実際に不動産査定をしてもらう時に知っておきたいポイントを3つご紹介します。

 

不動産の売却完了までになるべくトラブルを回避できるよう、査定の時点から知識を蓄えておきましょう。

 

不動産査定の前に相場観を養っておく

不動産査定を依頼する前に、不動産価格の相場観を養っておきましょう。

 

売却予定不動産のある地域の中古住宅価格などを、ネットで調べてみてください。

 

築何年だとどのくらいの価格で販売されているのか、駅からどの程度離れると価格がグンと下がってしまうのか、物件情報を見ているだけでも自分の所持している不動産の価値がおおよそ解るようになります。

 

不動産価格の相場観があれば、相場と大きくかけ離れた査定が出てしまったときには不動産業者にその理由を尋ね、疑問を解消することができます。

 

不動産の市場動向によって価格が変動する

また、不動産は査定をする時期や売却する時期によって価格が変動するということも覚えておきましょう。

 

不動産には市場動向があり、市場全体で相場が大きく変わってしまうこともあります。

 

つまり不動産査定の依頼から売却までに期間が空き過ぎてしまうと、相場とかけ離れた不動産価格となってしまうのです。

 

不動産が相場よりも安ければ売主が損をしますし、高ければ買い手が付きません。訪問査定から売却まではなるべく期間を開けないようにしましょう。

 

査定する不動産の個性によって価格が異なる

不動産の査定価格は、立地条件や物件の広さだけで決まるものではありません。

 

不動産には一つ一つ個性があります。同じ土地にあっても、築年数、劣化具合、リフォーム経歴の有無、心理的瑕疵の有無など様々な要因で査定価格は変化します。

 

「お隣の家よりも査定価格が低く出てしまった」としても、それは仕方がない場合があります。なるべく査定額を高くしたいのであれば、物件の内部や庭周り、屋根や壁なども綺麗にしておきましょう。

 

不動産査定時の注意点

不動産査定を依頼した後にも、注意しなければいけないことがいくつかあります。

 

査定対象となる不動産と不動産業者、それぞれに対して注意しなければいけない3つの点について見ていきましょう。

 

不動産査定時に虚偽の申告をしない

不動産査定を依頼する際に必要な書類はできる限りすべて提出してください。

 

物件について隠したいこあるからと書類提出しなかったり、物件についての虚偽の申告をする、といったことはしてはいけません。

 

物件の現況について、なるべく詳しくできるだけ多くの情報を不動産業者と共有しましょう。

 

シロアリの被害がある、過去に雨漏りをしたことがあるなど重大なものは必ず不動産業者に正直に伝えてください。

 

不動産査定は1つの会社に的を絞らない

ここまで何度か触れてきましたが、不動産査定を依頼するのは1社だけではなく複数の不動産業者に依頼するようにしましょう。

 

その理由は、1社だけに的を絞ってしまうと算出された査定額が本当に妥当なのかわからず、査定額に納得できないこともあるからです。

 

おおよそ2~3社に査定を依頼し、査定額が出たらその根拠についてそれぞれの業者から説明を受けてください。

 

自分が相場から予想していたよりも「査定額が低いもしくは高い」のはなぜなのか、よく話を聞きましょう。

 

不動産査定価格の根拠を示してもらう

不動産の査定価格について担当者と話をしていく中で、大切なのは「しっかり価格の根拠を示してもらえるかどうか」です。

 

一般的な不動産業者であれば、査定額の根拠を示しつつ説明をしてくれます。

 

どうしてこの物件はその価格になったのか、納得いくまで話を聞くことによって売却への不安を解消することができますし、自分にとってより良い売却へと話をすすめることができます。

 

価格の根拠を示せない、根拠を見聞きしても納得できない業者とは取引しないことが賢明です。

*よく似た内容の記事はこちら
査定を複数に申し込む理由と不動産会社が査定で使う方法

まとめ

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不動産の査定価格は、査定する不動産業者によってどうしても数パーセント程度の差が出てしまいます。

 

不動産の査定を依頼する際には、複数の業者に査定してもらい信頼して仲介依頼できる不動産業者を見つけることが大切です。

 

そして忘れてはいけないのが、「査定額=売却できる価格」とは限らないということです。自分が納得のいく査定額を出してくれたからとその不動産業者に仲介の依頼をしても、理想通りの売却が叶わないこともあります。

 

最終的に売却額は買主との話し合いで決定しますので、査定額と全く同じ金額で売却できるわけではないと覚えておきましょう。

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