住み替えを検討している方の多くが不安に感じるのが「売却時の税金」です。
実は、制度を知らないだけで
数十万円〜数百万円の差が生まれることも珍しくありません。
この記事では、
買換え特例とは何か
売却で利益が出た場合の税金の扱い
売却損が出た場合の軽減制度
3,000万円特別控除との違い
令和8年度税制改正の重要ポイント
を、不動産実務の視点から分かりやすく解説します。
住み替え時に税金がかかる仕組み
マイホームを売却すると、結果は次の2つに分かれます。
✔ 利益が出る場合
→ 譲渡所得税が課税される
✔ 損失が出る場合
→ 通常は税務上のメリットなし
しかし、住み替えの場合は特例があります。
買換え特例とは?
住み替えで新しい住宅を購入する場合、一定の要件を満たすことで
譲渡益への課税を将来へ繰り延べる
ことができる制度です。
※租税特別措置法に基づく特例制度
税金が免除されるわけではない
重要ポイント:
税金が消える制度ではありません。
課税のタイミングを将来へ移動させる仕組みです。
具体例:買換え特例を使わない場合
旧居売却
取得:3,000万円
売却:4,000万円
利益:1,000万円
→ 約20%課税
→ 約200万円納税
新居取得費:4,200万円
将来売却5,000万円の場合:
5,000 − 4,200 = 800万円が課税対象
買換え特例を使った場合
旧居の利益1,000万円
→ 今は課税されない(繰延)
しかし、
新居の取得費はそのままではなく、
繰延分が反映される形になります。
将来売却時
5,000 − 3,200 = 1,800万円
👉 利益が大きく見える
👉 将来その分課税される
つまり、
今回払わなかった税金を将来精算する仕組みです。
売らなければ税金はかからない?
譲渡所得税は「売却時」に発生します。
✔ 住み続けた場合
→ 課税されない
✔ 相続した場合
→ 相続税評価へ移行
✔ 売却した場合
→ 課税対象になる
長期居住を前提とする人ほどメリットが大きい制度です。
売却額と買換額の関係に注意
■ 売却額 ≤ 新居取得額
→ 課税の繰延が可能
■ 売却額 > 新居取得額
→ 差額分は課税対象
ダウンサイジング時は注意が必要です。
売却損が出た場合の特例
住み替えに伴い損失が出た場合、
✔ 給与所得などと相殺可能
✔ 控除しきれない分は最大3年間繰越
が認められています。
例
売却損:800万円
課税所得:430万円
今年:430万円相殺
残り:370万円を翌年以降控除
👉 所得がある年に税金が軽減されます。
3,000万円特別控除との違い
■ 3,000万円特別控除
利益から最大3,000万円控除
税金がゼロになるケース多数
将来影響なし
■ 買換え特例
課税を将来へ繰延
将来売却時に精算
高額売却・資金繰り重視向け
⚠ 同一売却で併用不可
令和8年度税制改正のポイント
✔ 適用期限延長
令和9年12月31日まで
✔ 未使用住宅の要件厳格化
災害リスク区域の住宅は対象外
実態要件の確認強化
👉 安全な住宅への移転促進が目的
どちらの制度を選ぶべき?
3,000万円控除が向いている人
✔ 利益3,000万円以下
✔ 将来売却予定がある
✔ 税金を完全に終わらせたい
買換え特例が向いている人
✔ 利益が大きい
✔ 長期居住予定
✔ 資金繰りを優先したい
住み替えで損しないために
住み替え時の税制は複雑ですが、
✔ 制度の選択
✔ 将来計画
✔ 資金計画
によって結果は大きく変わります。
知らないまま売却すると、
本来払わなくてよい税金を支払う可能性もあります。
まとめ
✔ 買換え特例は税金免除ではなく繰延制度
✔ 将来売却時に精算される仕組み
✔ 売却損は税負担軽減に活用できる
✔ 3,000万円控除との併用は不可
✔ 改正により要件の確認がより重要に
📩 住み替え・売却のご相談はこちら
■ 参考制度・法令
租税特別措置法(居住用財産の特例)
国税庁タックスアンサー
財務省税制改正大綱
国土交通省住宅政策資料
※適用条件の詳細は税務署・税理士へご確認ください。




























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