不動産売却で隣接する「道路」が問題になるケースとは?

17-01-99

不動産売却で隣接する「道路」が問題になるケースとは?

 

不動産を売却する際、売却価格に影響する要素の一つが「道路」です。道路はふだん私たちが意識せずに使用している道ですが、それぞれの道路に隣接する不動産は、道路に関する法律や取り決めを抜きにすることはできません。

 

端的に言えば、不動産が接する道路によって、売却価格に影響が出てくるということです。そこで今回は、この道路と不動産の関係について詳しく見ていきたいと思います。

 

・道路に関するトラブル事例

道路は、国道のように国や地方自治体が管理する「公道」と、個人が所有している「私道」に分かれています。同じ整備された道でも、公道か私道かによって、不動産売買のために確認するポイントが異なります。

 

具体的に、不動産売却に際しての道路に関するトラブル事例を確認してみたいと思います。

 

1、道路を所有する名義人全員の同意が必要になる

不動産に道路が隣接している場合、その道路を自由に通行することができますが、補修工事については土地の所有者の許可が必要になります。

 

この所有者の許可については、不動産の売却に関しても同じです。これから売却したいと考えている土地が私道に隣接していたら、その土地の買い主は私道の通行許可および掘削同意を得るか、もしくは私道の持分を取得しなければならないと定められています。これは売り主と買い主の双方にとって大きな問題であり、不動産売却を難しくする一因ともなります。

 

買い主が私道の所有者一人一人に許可を得るということは、簡単そうに見えても意外に難しいものです。中には簡単に承諾をしない所有者もいるため、同意が取れない場合は契約自体が無効となることもあります。

 

道路の所有者は一人二人ではなく、中には5人以上の大多数になる場合もあります。新しく土地と道路を取得する場合、この名義人全員に許可を得なければならず、売買をめぐってトラブルが発生する場合があります。

 

道路つき、もしくは道路に隣接している不動産を売却しようとした時、他の所有者から売却の同意が得られなかったために、契約がとん挫したり、紛争処理が長引いてしまうといったトラブルの発生が考えられます。名義人全員一致で売却が完了しても、その後の売却価格の配分などで揉めるケースもあります。

 

2、公共性の強い道路

所有権が曖昧で、地域全体が共有している道路などはさらに権利関係が複雑になります。そのような道路を敷地内に持つ不動産を売却する場合は、不動産会社とよく相談のうえ、権利問題も含めたリサーチを行う必要があります。

 

3、法律上「宅地」とされている道路

見た目は道路であり、実際に道路として使ってはいても、法律上は宅地として扱われている場合があります。このようなところを売却する場合でも、不動産会社とよく相談のうえ権利関係などを明らかにしなければなりません。

 

4、所有者が分からない道路

田畑だった場所など、自然の土地を文筆した場合、公簿面積と実際の区画面積に違いが出る場合があります。この「差」が売却時のネックとなり、売り手と買い手の間でトラブルになるケースが考えられます。

 

売買を行う際は、それぞれの土地の筆界確認書や地積測量図などをチェックしなければなりませんが、場合によってはもう一度正規に測量を行って、正しい面積を導き出さなければならない場合もあります。

 

・道路に関するトラブルを防ぐためには

建物や土地については、どこからどこまでが自分の持ち物で、どこまでが売買の対象になるのか?ということをはっきりさせなくてはなりません。

 

郊外の地域などには、共有や共同管理をしているエリアもたくさんありますので、そのような細かい事実や事例などは明らかにしておく必要があります。

 

そもそも道路は通行のためにあるもので、住居を立てるための土地などとは別にして考えるべきものです。多くの場合、自宅の前だけに道路が走っているわけではなく、複数の住居や敷地にまたがって道路が通っていることが多いため、権利関係の問題が起きやすい場所とも言えます。

 

戸建ての住宅を売却する際には、敷地に私道が隣接しているか、またその私道の登記がどのようになっているかをチェックする必要があります。越境や境界に関する問題とともに、道路の権利問題も複雑化しやすいので、必ず専門の不動産会社に立ち会ってもらい、トラブルなく売却を進めていきたいところです。

 

・まとめ

道路の種類には大きく分けて「公道」と「私道」がありますが、「但し書き道路」など特別に道路として認められているものもあります。同じ道路でも、責任や所有の範囲が異なると、売却にはそれぞれに応じた手順が求められます。

 

私道や但し書き道路などを含めて、権利関係が複雑化している場所についてはトラブルが起きやすく、勝手に売却をしないでほしいと隣人や地域内から苦情が出るケースも珍しくありません。

 

トラブルが出ないように売却を進めるためには、当事者同士の理解だけでなく、正しい不動産知識や法律の知識を持つ専門家に依頼をすることが重要です。

 



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