似ているようで、大きく違う!不動産の「売却」と「贈与」の違い

17-01-68

似ているようで、大きく違う!不動産の「売却」と「贈与」の違い

 

不動産を持っている人が、その不動産を手放す場合には、一般的に「売却」か「贈与」の方法を取ることになるでしょう。

言葉の意味だけ考えれば、「売却」は売ること、「贈与」は贈ることになりますが、不動産にはどちらにも税金がかかってきますので、実質的な意味ではあまり違いを感じられないかもしれません。

それでは、「売却」と「贈与」ではどのような点が異なるのでしょうか?

 

・不動産の売却とは?

不動産を売却する場合は、大きく分けて2つの方法が考えられます。

 

ひとつは、不動産会社などに仲介してもらい、購入希望者を探してもらって契約を進める方法です。

この場合、買い手になるのはお互いを知らない人同士で、宣伝広告や不動産サイトなどを通じてマッチングした人と契約することになります。

そのまま契約が進んで成約すれば、仲介してもらった不動産会社に仲介手数料を支払い、不動産の買い手からその代金を支払ってもらうことになります。

 

もうひとつは、知人や親族間などの身内と実際に金銭のやり取りをして、売却する方法です。

売却する相手が知人や身内になるので、仲介業者などを通さないで直接やり取りすることができます。

ただ、身内間とのやりとりでも、書類をそろえたり法的な手続きを取ったり、売却にかかる税金なども支払わなければなりません。

仲介業者を通さないので、書類作成などで不明点があったり、不備がないようにきちんと手続きしなければなりません。

特に、知った仲だからと言って極端に安い価格で売却することはできないので注意が必要です。

 

・不動産の贈与とは?

不動産を贈与するということは、相手と金銭のやり取りをすることなく、不動産を贈るということです。

不動産自体に費用はかかってきませんが、贈与するという行為に税金がかかってきます。

つまり、贈与もそのままプレゼントしたり名義を書き換えればいいというわけでもなく、不動産の価値に応じた贈与税の支払いなど、手続きや費用が発生します。

 

贈与というと、親族間や身内間で行われるイメージが強いですが、他人に対しても不動産を贈与することは可能です。

贈与する相手によって税率は変わってきますが、どちらにしても、不動産を贈与された人が贈与税を支払う必要があります。

 

・売却と贈与の大きな違い

不動産会社などの仲介業者を通さない売却ならば、贈与とそれほど変わりはありませんが、ひとつ大きな違いがあります。

それは、「売り手と買い手で金銭のやり取りがあるかどうか」です。

不動産を購入する側、もしくは贈与される側にとっては、まとまった金額を支払うことに違いはありませんが、支払う相手が不動産の所有者か、税務署かという点で大きく違ってきます。

 

・なぜ売却と贈与が同等に語られるのか

金額を支払う相手が大きく異なる売却と贈与ですが、よく並列に語られることが多いのです。

それは、親族間でやり取りする場合、どちらが得になるかを比較するためでしょう。

シンプルに考えて不動産の所有者にとって、金銭が直接入ってくる売却と、税金として納められる贈与では、売却のほうが利益になると思われます。

しかし、事態はそう簡単にはいきません。

 

*売却価格によっては贈与とみなされることも・・・?

知り合いや身内だからと言って、その不動産の価値を無視した価格をつけることはできません。

売却による価格の設定で、適正な取引価格である「時価」を下回る場合、その差額分を「贈与」とみなされてしまうので、贈与税がかかってしまうのです。

このことを「低額譲渡によるみなし贈与」といいます。

ここでも、売却と贈与による相違性が生まれてきます。売却するつもりでいたのに、気付かない内に贈与になってしまう可能性があるのです。

そうならないように、売却価格の設定をするためには、その不動産の適正価格を知る必要があります。

適正価格は、 公示地価・ 基準地標準価格・ 相続税路線価・ 固定資産税評価額などの公的な価格から算出することになります。

大まかに適正価格を知るには、ネット上の不動産一括査定サイトなどを利用して、無料で複数の不動産会社による査定をしてもらうのが簡単で安心です。

 

・不動産売却にかかる税金

不動産を売却すると、不動産の所有者に代金が支払われるので、それが利益になることがあります。

不動産を売却した金額が、その不動産を購入した金額を上回る場合、その差額が「売却益(譲渡所得)」と呼ばれ、所得税や住民税の課税対象になります。

売却のことを譲渡と呼ぶことからも、贈与と混同しやすくなる原因になっていると言えます。

 

 

・身内や親族間で売却する場合の問題点

親族間などで不動産を売却する場合、不動産の代金を支払う時に、住宅ローンが利用しにくいという問題があります。

それは、金融機関によっては親族間での売買で住宅ローンが通りにくいことや、同一生計の親族間の場合、住宅ローン控除を受けることができないことなどが挙げられます。

そのため、親族間での売買では、まとまった資金を用意できるかどうかも重要になります。

 

・不動産の贈与にかかる税金

贈与する人とされる人同士の間柄によって税率が異なりますが、不動産を贈与される人は、その不動産の適正価格にかかる贈与税を支払う必要があります。

贈与税にも控除される金額が定められており、売却と贈与のどちらが負担にならないかは、その不動産のもともとの価値や双方の間柄なども関与してきます。

 

 



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