相続した不動産、「売却」と「維持」それぞれのメリットとデメリット

17-01-66

相続した不動産、「売却」と「維持」それぞれのメリットとデメリット

 

不動産を相続した場合、その使い道が決まっていない場合、売却するか維持するかの選択に迫られることでしょう。

売却も維持も、それぞれメリット・デメリットがありますので、両方をよく吟味した上でどちらを選択するか決断するようにしてください。

 

 

・売却する場合

 

*売却によるメリット

不動産を売却すると、その不動産を売却することによって現金収入を得られることが、もっとも大きなメリットです。

使い道が定まらないものは、手っ取り早くお金に替えたくなりますよね。

不動産の場合は、所有しているだけでも固定資産税がかかってきますので、思い切り良く手放すほうが総合的に見て得になる可能性もあります。

 

*早く売却することによるメリット

不動産を相続した人が、相続する前の持ち主の住居用の家屋や土地を、平成28年4月1日から平成31年12月31日の間に売却することによって、受けることのできる特別控除があります。

これは、不動産を売却することによって生じる譲渡所得が3000万円以下だった場合、譲渡所得税がかからない制度です。

ただ、昭和56年5月31日以前に建築された物件であることや、相続の開始直前に被相続人以外が住んでいないことなどの条件があります。

また、相続の開始から3年目の12月31日までに売却することなどの条件もあり、特別控除の適用期間がとても短いので、相続した物件を早めに売却する必要があります。

 

*売却によるデメリット

不動産を売却してしまうと、将来的にその不動産から生み出されるであろう価値を手放すことでもあります。

売却によって、一時的に大金を得ることはできますが、不動産の活かし方はいろいろありますので、使い方によっては長期的に安定した家賃収入などが手に入る可能性もあります。

 

また、相続した不動産は、もともと自分や親、祖父母が住んでいた家であったり、思い出のつまったものであることが多いです。

今までは、その不動産の所有権が身近にあり、気軽に行き来できていたものでも、一度手放してしまったら気軽に遊びに行くこともできません。

先祖代々相続してきた歴史のある不動産であるなら、自分の子供や孫の代まで残してあげることもできなくなるので、そういった感情的な面でも手放すことによる喪失感は大きいでしょう。

 

また、不動産を売却した場合、その利益に税金が課せられるので、その金額や売却にかかる費用や手続きなどのことも考慮しなくてはなりません。

 

 

・維持する場合

 

*維持することによるメリット

不動産は大きな価値のある資産です。

今は使い道が定まらなくても、いつ大きなチャンスに変わるかわかりません。

特に、今後土地が高騰したり人気の出そうな地域の場合は、しばらく維持してもっとも良い時機を見計らうことができます。

 

不動産の種類にもよりますが、住居用の建物なら、いつか子供が大きくなってから住まわせたり、仕事を退職してからのセカンドハウスとして利用することもできます。

また、今は住む必要がない場合も、賃貸に出して家賃収入を得たり、さまざまな活用法が考えられます。

建物は経年劣化がありますが、土地は劣化しないので、今すぐ現金が必要ないのなら、いざという時のために維持し続けることも一種の保険になるでしょう。

 

*維持することによるデメリット

不動産を維持するには、どうしても固定資産税がかかってきます。

特に使い道がなく持て余してしまうのなら、ただ維持費を支払い続けることになります。

また、住居などに利用していない空き家の場合、犯罪に利用されたり景観を損ねる危険性もあるので、空き家にしないような対処や管理も必要になります。

 

 

・維持しつつ売却を検討する

相続した不動産をある一定の期間以上所有していたり、実際に住んでいたりすると、税金を大幅に控除することができます。

 

*所有期間によって税率が異なる

不動産を売却した時に生じる譲渡所得には、所得税と住民税がかかりますが、その税額は不動産を売却した年の1月1日の時点の所有期間により異なってきます。

・所有期間が5年を超える場合、長期譲渡所得:所得税15%、住民税:5%(合計20%)

・所有期間が5年以下の場合、短期譲渡所得:所得税30%、住民税9%。(合計39%)

このように、所有期間が5年を超えるかどうかで税率がほぼ1/2になりますので、売却するのはその期間を超えてからの方がお得になります。

この所有期間は、不動産をもともと所有していた人の所有期間を引き継ぐことができます。

 

*相続した不動産をマイホームにしていれば特別控除がある

相続した不動産が居住用の財産で、実際に自分が住んでいたマイホームだった場合、その不動産を売却したときの譲渡所得が3000万円以下であれば、その譲渡所得には譲渡所得税がかからないという特例があります。

大幅に節税することができるので、条件が合うようならぜひ活用したいですね。

 

・売却と維持はどちらがいいのか?

相続した不動産を売却するか維持するか、どちらがベストなのかは一概には言えません。

たとえば、着なくなった服や読まなくなった本なども、手元に置いておくか売りに出すかで迷うことも多いですよね。

そういった小さなものでも、手放すにはそれなりの覚悟がいることですから、不動産となればなおさらです。

しかし、本や服と違って、不動産は所有しているだけで費用がかかってしまうのがネックです。

そのため、早期に売却するか維持するか決断を迫られることも多いのでしょう。

それぞれのメリット・デメリットを詳しく書き出してみて、ご自分の納得できる方法を導き出してください。



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