不動産の売却で振り込め詐欺?本当にあった怖~い詐欺師3パターン(前編)

16-12-92

不動産の売却で振り込め詐欺?本当にあった怖~い詐欺師3パターン(前編)

 

さて今回のテーマは、不動産の売却で本当にあった怖~い話。不動産の仲介を悪用し、売主からお金を騙し取る詐欺師の手口をご紹介したいと思います。

 

・ケース1 高値で売るという名目で費用を要求する振り込め詐欺

・ケース2 売却物件を使って勝手に金融機関から借入する詐欺

・ケース3 所有権を詐取して本人になりすまし無断で転売する詐欺

 

これら、実際に起きた3つの詐欺事件をチェックしていきましょう。「自分は大丈夫」と思っていても、詐欺師は巧妙な手口で罠を仕掛けてきます。

 

万が一、騙されてしまい後悔することになれば手遅れです。未然に詐欺を防ぎ、正しい方法で不動産を売却するためにも覚えておきたいところですね。

 

ケース1 振り込め詐欺

 

ある日、Aさんの自宅に1本の電話が。かけてきた相手は、土地の仲介業者と名乗る営業マンでした。電話の内容は「Aさんの土地を買いたいという人がいる」とのこと。

 

Aさんは10年前に父から土地を相続しており、利用する予定もないので放置し、固定資産税を支払うのがもったいないと思っていた矢先の出来事だったそうです。

 

営業マンは、「あの土地を買いたがっている購入希望者がいまして、もしよろしければ当社で仲介させていただけないかと思いまして」と土地売却の相談をもちかけてきました。

 

以前、査定で価格を確かめてみたことがあり、相場800万円くらいの土地でしたが「少しでも高値で売れるなら」と思ったAさんは「いくらで売れますか?」と質問。

 

すると営業マンは、「相場なら700~800万円ほどですが、今回の話が上手くまとまれば1,500万円前後でも買いたいと言っております」と明るい口調で話していたそうです。

 

希望価格の約2倍となれば、とても魅力的な取引。しかし、この話には常識では考えられない落とし穴が待っていたのです。

 

その日の電話は30分で終わりました。そして次の日、昨日の営業マンが電話をかけてきて、何やら重い口調で次のような話を切り出してきました。

 

「実は、購入を希望されている人は個人ではなく法人(会社)でして、あの場所に企業用の電線を設置するためにAさんの土地を購入したいそうなんです。相場より高いと知っていても、必要な土地だから購入を急いでいるみたいです」

 

この時点では100%怪しいとは言い切れない話。新しい事業などで土地が必要になるケースもありますし・・・。しかし、次の瞬間、ついに営業マンは詐欺師の本性を見せるのです。

 

詐欺師の目的は?

 

「ただ、一つ購入者から要望がありまして、土地を購入するにあたって整備された状態で土地を引き渡してほしいという条件があります」

 

つまり、荒れ地の木や草を伐採したり整備したりし、測量や地盤調査を行ってほしいという話でした。続けて、こう話しました。

 

「あの状態で売れば相場より安く買い叩かれるのは目に見えています。はじめに整備する費用は必要ですが土地を整備すれば高値で売却できますし、初期費用を差し引いても安い値で売るよりは大幅な利益を手元に残せます」

 

「あと、ご自身で整備したり地盤調査したりすると100万円近い費用がかかりますが、こちらで業者と専門家を手配して土地を売却できる状態に仕上げると50万円で完了します」

 

「できるなら今日にでも整備の手配をしたいのですがAさんの事情もあると思いますので、明日の15:00までにご入金いただいてもよろしいでしょうか」

 

「入金確認後に土地の整備を開始しますので、整備が完了しましたら買い手に土地を案内して1,500万円で商談を成立させてきます。あとは購入者とAさんが売買契約書を交わして購入代金の支払いを待つだけです」

 

当時、Aさんは64歳。情報の信憑性を確かめることなく言われるがまま翌日の昼に50万円の入金を済ませ、「よろしくお願いします」と営業マンに電話をかけました。

 

1週間後、整備の状況が気になったAさんは営業マンに連絡したそうですが、翌日も折り返しがなく、2日後には音信不通。翌週には携帯電話が解約されており、営業マンが名乗っていた会社は存在しないことが分かったのです。

 

隣町の不動産会社に相談したところ、「かなり荒手の振り込め詐欺」と言われ、警察に被害届を出しても解決できない可能性が高く、お金を取り戻すのは難しいかもしれないとのことでした。

 

なぜ詐欺師に騙されたのか?

 

Aさんが被害に遭った手口は、土地の売却を悪用した整備費用の振り込め詐欺。

 

Step1 土地を買いたいという人がいる

Step2 どうしても買いたい理由があるから相場よりも高値で売れる

(電線を通す、施設をつくる、電波塔を建てるのに適している、など)

Step3 土地を高値で売るには整備や調査する必要がある

Step4 整備や調査には高額な費用が必要になる

Step5 当社が代わりに土地の整備や調査をすると安くなる

Step6 それらの費用を振り込んで欲しい

Step7 詐欺師と連絡がとれなくなる

 

誰が、その土地を所有しているか、詐欺師なら容易に調べられます。あとは連絡先を入手して“営業マンのフリ”をしながら土地の所有者を騙すだけです。

 

Aさんの年齢が高齢ということもあり、正しい不動産の売却方法を確かめる前に詐欺師の口車に乗ってしまって50万円ものお金を振り込んでしまいました。

 

あらかじめ、正しい情報を知っていれば詐欺を防ぐこともできたでしょう。そもそも土地を仲介するにあたり、媒介契約を結ぶルールがあります。

 

さらに、売却を仲介する業者や不動産会社は、売主から「仲介手数料」以外の費用を請求してはならない決まりになっています。しかも、ほとんどの場合、売却後に支払うのが通常です。

 

通常の不動産売却なら、売り出す物件の土地を不動産会社が整備したり、その費用を事前に振り込むよう売主に要求したりすることはあり得ません。

 

ましてや、そんな大切な取引を電話一本で片付けるなんて論外。これは、あなただけの問題ではありません。祖父母や高齢域を迎える両親など、振り込め詐欺のターゲットになりやすいです。

 

身の回りの人が詐欺に遭わないように、不動産の売却など大きな金額が動く取引は日頃から注意を促しておくことが必要かもしれませんね。

 

残り2つの詐欺事件は後編で紹介→

 



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