不動産の売却で振り込め詐欺?本当にあった怖~い詐欺師3パターン(後編)

16-12-91

不動産の売却で振り込め詐欺?本当にあった怖~い詐欺師3パターン(後編)

 

さて前編では、不動産の売却を悪用した「振り込め詐欺」をご紹介しましたが、後編は「借入詐欺」と「転売詐欺」についてお話ししたいと思います。

 

・ケース2 売却物件を使って勝手に金融機関から借入する詐欺

・ケース3 所有権を詐取して本人になりすまし無断で転売する詐欺

 

詐欺師は何食わぬ顔で近づき人を騙し、気づいたときには手遅れというパターンが多いです。正しい不動産の売却を知ることが、詐欺を防ぐ第一歩と言えるでしょう。

 

ケース2 借入詐欺

 

土地の売却を悪用する「地面師」という詐欺師が存在します。登記の仕組みや印鑑証明のカラクリを上手に操り、所有者に気づかれないように土地の所有権を乗っ取る手口です。

 

身分証や印鑑証明書を偽造したり変更届を出したりするなど事前の準備を済ませ、詐欺のために設立した法人に土地の所有権を移転(所有権移転の登記)させます。

 

最近は3Dプリンターで本物と見分けがつかないくらいの印鑑をつくり、その印鑑を実印と偽って印鑑証明を変更する手口もあるようです。

 

そうした入念な準備のもと、詐欺師は本当の土地の所有者から所有権を奪い、あとは好きなように土地を悪用されてしまうわけです。

 

土地の所有者になりすまし、第三者に売却したり金融機関から借り入れしたりして、お金を騙し取ったあとはドロンと姿を消します。

 

本当の所有者はもちろんのこと、借入された金融機関も借金を回収できずにマイナス。思い浮かべただけでも背筋がゾッとする詐欺ですね。

 

ケース3 転売詐欺

 

固定資産税や相続税など金銭的な悩みを抱える地主(不動産の所有者)をターゲットにし、魅力的な話をもちかけて土地を騙し取り勝手に転売する悪質な詐欺集団。

 

手口は様々ですが、たとえば仲介業者と名乗る男性がターゲットに近づき、「相場の2倍で売れるルートがある」「あなたの土地を買いたい人がいる」などと言ってエサをまきます。

 

そして、偽の購入希望者(詐欺師が用意した)が同席し、あたかも「あなたの土地が欲しい」という口ぶりでターゲットの意欲をそそり、信じ込ませる手口です。

 

人当たりの良さそうな偽の購入希望者が、「あの土地に老人保健施設を建てたくて、国の認可や環境のことを考えると適している場所なんです。いろいろ土地を視察しましたが、やはり〇〇さんの土地が一番でした」なんて言ったりします。

 

さらに、偽の弁護士バッジをつけた専門家と名乗る者が登場し、専門用語で「許認可」の話を切り出し、売却の条件をターゲットに説明すれば準備完了。

 

「あなたの土地を購入する条件として、買い手は許認可を確認したいと言っております。要するに、国から認可がおりるか念のため確かめてから購入したいということです。その申請に必要書類がいりますが、法律に基づいて私が手続きするので安心してください」

 

こうしてターゲットから「仮の許認可申請」という名目で、印鑑証明書や権利証(登記識別情報)、住民票などの必要書類を預かり、土地の所有権を奪ってしまうのです。

 

その際、念書という名目で「委任状」にサインさせるケースもあるとのこと。あとは、最後の仕上げに取り掛かります。

 

ターゲットには許認可の確認に数日ほど時間が必要だと説明し、その間に第三者へ売却して預かった書類で所有権移転の登記を済ませ、お金をもらったら姿を消す最悪のシナリオ。

 

Step1 有利な条件で売れる話をもちかける

Step2 もっともらしい理由でターゲットを騙す

Step3 所有権移転の登記に必要な書類を預かる

Step4 第三者へ勝手に売却する

Step5 所有権移転の登記を済ませ買主から代金をもらう

 

土地を購入した買主は善意の第三者に該当するので、事情を話しても土地を取り戻すことは不可能でしょう。気づいたときには、もう手遅れなんです・・・。

 

3つの詐欺から学ぶこと

 

今回ご紹介した3つの詐欺は、いずれも正しい不動産の売却方法を知っていれば被害を防げたかもしれません。そうすれば、冷静に判断することもできたでしょう。

 

  • 媒介契約は?

仲介業者に不動産の売却を依頼する際、必ず媒介契約書を交わします。正しく媒介契約が行われているかをチェックしなければなりません。

 

  • 販売活動は?

どのような方法で物件を広告したり売り出したりするのか、しっかりと仲介業者に確認しましょう。定期的な販売活動報告書のチェックも忘れずに!

 

  • 仲介手数料は?

通常の不動産売買なら、事前に広告費や手数料を請求されることはありません。仲介手数料のほかに費用が発生しないのも媒介契約のルールです。売却が成立し、買主から代金が支払われたあと仲介業者には仲介手数料を支払うだけです。

 

  • 売買契約書は?

売買契約書には非常に重要な事項が記載されています。売却後にトラブルにならないように隅々まで目を通して疑問点があれば解決しておくことが大切です。

 

  • 物件の引き渡しは?

所有権移転の登記が完了すれば実質的に物件を引き渡したことになります。買主から購入代金が支払われるのは所有権移転の登記と同じタイミングで行います(同時履行)。

 

大切な不動産を売却するにあたり、基本的なポイントは知っておきたいところ。正しい売却方法を知れば、詐欺を防げる可能性も高くなるでしょう。

 

知らなかった・・・では済まされない事態が起きて後悔するのは残念です。安心して取引するためにも、最小限の知識くらいは備えておくことをオススメします。

 



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