不動産所得には短期と長期で違いがあるって本当ですか?

16-12-52

不動産所得には短期と長期で違いがあるって本当ですか?

 

不動産を購入した時よりもさらに上回る金額で売却できると、「譲渡所得が発生した」ということになります。譲渡所得に対しては、所得税と住民税がそれぞれ課税されます。

 

遺産相続や不動産売却などによって譲渡所得が得られたら、まずはその取引が「長期譲渡所得」なのか、「短期譲渡所得」なのかを確認することが必要です。

 

2種類ある譲渡所得のうちどちらに属するかによって、課税される税率や特例変わりますので、きちんと計算しておきましょう。

 

・譲渡所得について

譲渡所得は不動産を譲渡して得た利益ということで、事業所得など他の所得とは別にして考えられる所得です。当然ながら課税対象となり、収益からさまざまな費用を差し引いて残った分を税務署に申告しなければなりません。

 

課税の対象となる譲渡所得は、売って得たお金から取得費と譲渡費用を足したものを買って支払ったお金から差し引き、さらに特別控除と呼ばれる控除額を差し引くことができます。譲渡所得=売却代金-(取得費+譲渡費用)-特別控除

 

「取得費」は、物件を取得するのにかかった代金や建築費、購入手数料などが含まれます。建物の場合では減価償却後の価格、および建物を入手したときにかかった諸費用になります。取得費が明確に分からない場合は、売却額の5%相当「概算取得費」にして計算する方法もあります。

 

「譲渡費用」とは、不動産を売却するうえでかかった費用のこと。不動産会社に払った仲介手数料や契約書の印紙代・登録免許税・不動産取得税・建物の解体費などになります。

 

契約書や領収書を参考にしてチェックしますので、忘れずに契約書や領収書を手元に用意しておきましょう。もしも譲渡費用の金額が分からない場合は、譲渡価格の5%として計上することができます。

 

「特別控除」は、公共事業などのために土地建物を売った場合5,000万円の特別控除がつく、マイホームを売った場合には3,000万円の特別控除がつくなどといった、シチュエーションを限定した控除のことです。

 

3,500万円で自宅を売り、取得費と譲渡費用が合計で700万円だとすると、譲渡所得金額は2,800万円になります。しかしそこから特別控除3,000万円を引いても利益は残らないので、税金を納める必要はなくなります。

 

農地保有の合理化のために土地を売ると、800万円の特別控除特例がつきます。この800万円分を譲渡所得から引いて、残った分を課税対象とすることができます。特別控除に当てはまっている場合は、課税対象となる金額が減らせるので、節税効果が得られる可能性があります。

 

次に、譲渡所得の2つの種類について見ていきましょう。

 

土地や建物を売って得た譲渡所得は、所有していた期間に合わせて2種類に区別されます。所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」となり、5年以下なら「短期譲渡所得」になります。

 

・長期譲渡所得と短期譲渡所得の分け方

所有していた期間が長ければ長期、短ければ短期となります。長期と短期を分ける境目は「5年」であり、取得・売却したそれぞれの日が属する年の1月1日を基準として判断します。

 

平成28年12月31日に引渡された物件があるとして、平成34年1月1日に売却すれば、5年と2日の所有となります。しかしこれは6年として計上されるため、長期譲渡にあたるケースとなります。

 

長期譲渡の場合、税率は所得税が15%、住民税が5%で、合わせて20%になります。それに対して、5年に満たない短期譲渡の税率は所得税が30%、住民税が9%で39%になります。

 

長期と短期では課せられる税率がほぼ2倍程度となるため、節税を第一に考える場合は、できるだけ長く持っていた方がお得という見方もあります。

 

なお、所有期間については所有者が実際にその不動産を所有していた期間だけでなく、相続や贈与によって引き継いだ土地や建物などについては、前の所有者が持っていた期間をそのまま引き継ぐことができます。(先祖代々の土地を引き継ぐといったケースでは5年を超えている時点で長期譲渡になります)

 

また、固定資産を交換して取得した分の不動産やなども、前の所有期間をそのまま引き継ぐことができます。

 

・まとめ

いかがでしたか?不動産の譲渡所得には2種類あり、それぞれに異なる税率が課税されることが分かりました。

 

税率を下げて節税したいという場合は5年を超えて長期譲渡所得にする方法がありますが、投資などで短期的に物件を売るという場合は、時間をおかずに短期譲渡所得として計上することも可能です。

 

譲渡所得が3,000万円以下の場合は、3,000万円分の居住用財産の控除が使えるので、課税は発生しません。しかし確定申告は必要であり、譲渡所得が1円にしかならない場合でも、きちんと確定申告を済ませなければなりません。

 

控除の詳細や例外など、細かい部分については税務署で確認のうえ、不動産の売却で得た収益については忘れずに申請を行いましょう。



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