相続した土地や建物などの不動産の4つの分割方法

16-12-10

相続した土地や建物などの不動産の4つの分割方法

 

2015年1月1日以降、相続税に関する税制が改正され、相続税の対象となるケースが増加しています。

 

2014年12月31日までの場合、相続税の基礎控除額の計算式は、5千万円+(1千万円×法定相続人の数)だったのに対し、2015年1月1日以降は、3千万円+(600万円×法定相続人の数)と変更になりました。

 

例えば、5千万円の遺産で、法定相続人が子ども2人だったとします。

2014年12月31日までの場合なら、5千万円+(1千万円×法定相続人2人)=7千万円までが相続税控除額だったため、5千万円-7千万円=-2千万円となることから、相続税の対象にはなりません。

 

ところが、2015年1月1日以降は、3千万円+(600万円×法定相続人2人)=4200万円が相続税控除額となるため、5千万円-4200万円=800万円の場合は、相続税の対象となってしまいます。(1千万円以下の税率10%)

 

現金や預貯金の場合は、分割に対しての手間がかからないのですが、土地や建物などの不動産に関しては、4つの分割方法の中から選んで分けることになります。

4つの分割方法は、現物分割と代償分割、換価分割と共有分割です。

 

現物分割とは?

 

現物分割とは、相続した不動産を相続人の数に、文字通り分割することです。

例えば相続人が長男と長女だった場合、土地を長男、建物を長女という形で分割して相続をします。

 

もしくは、土地を測量し直し、ちょうど半分にあたる位置に境界標または境界杭を設置して分割する方法があります。(測量費用と登記費用と家の建て替えの費用がかかります)

 

このように、現物分割には、不動産を維持したまま、公平に分割できるメリットがあります。

分割したおかげで、相続税評価額が減少するため、相続税の支払いが少なくなることもメリットとなります。

 

一方で、相続税評価額が減少したことにより、売却価格も下がってしまうことと、隣接している土地のため、売却の際に、購入者が見つかりにくくなる可能性もあります。

 

代償分割とは?

 

代償分割とは、相続人のうちの一人が不動産の所有者となり、残りの相続人に対して、相続分を現金で分ける方法です。

例えば4千万円相当の土地と建物を長男と長女で相続した場合、長男が居住し、長女に対して2千万円を支払うことで遺産分割となります。

 

測量などを行わずに、不動産が維持できることと、公平に相続人同士で分割できることがメリットとなります。

ただし、不動産の評価額を正しく設定する必要があるため、できれば不動産の専門家にアドバイスを受けたほうが良いかもしれません。

 

それから、現金でなく不動産を譲渡した場合、購入金額よりも相続税評価額が高い場合、譲渡所得税の対象となることも考えられます。

 

換価分割とは?

 

換価分割とは、相続した不動産を売却し、その売却金額を相続人同士で分ける方法です。

現金で分割できるため、分割しやすくなるのがメリットです。

 

例えば、3千万円で売却できた場合、購入費用や不動産会社への仲介手数料などを差し引いた後に、残った金額を分割することになります。

 

ポイントは、売却前に相続した不動産の所有権移転登記をすることと、購入金額よりも売却金額の方が多い場合、譲渡所得税を支払う可能性がある点です。

 

相続した不動産を相続人の共有名義とした後に売却し、売却金額を相続人同士で分配するやり方と、一人の相続人の単独名義にした後に売却し、売却金額を代償金として他の相続人に支払うやり方があります。

 

デメリットとして考えられるのは、相続人同士で売却金額の点で折り合いがつかずに、なかなか売却が進まない可能性があることです。あらかじめ「この金額で売る」ことを擦り合わせておく作業が必要と言えるでしょう。仲介を依頼する不動産会社選びも重要となります。

 

共有分割とは?

 

共有分割とは、相続した不動産を相続人全員で共有する分割方法です。

不動産を維持したまま分割できるメリットがあります。

例えば、長男と長女が相続した場合、1/2ずつの割合で不動産を相続することになるため、短期的に見ると公平に分割できる方法と言えるでしょう。

 

デメリットとしては、将来的に相続人の数が増えるごとに遺産の分割が難しくなる点と、不動産の売却の際に、相続人全員の同意が必要になる点があります。

 

ただし、事前に売却することが前提となっている場合、一旦共有分割の形で共有名義としておいてから、売却金額を分ける方法(換価分割)が採用されることもあります。

 

まとめ

 

相続した土地や建物など不動産の分割方法には、現物分割と代償分割、換価分割と共有分割の4種類があります。

 

相続した不動産を維持したい場合は、現物分割か代償分割、もしくは共有分割のどれかを採用します。不動産を売却する場合は、換価分割もしくは共有分割の後に換価分割をする方法が採用されます。

 

4種類のうち、どの方法を選択するにせよ、相続人同士が納得行くように話し合うことが、トラブルを回避し、円満に相続するためのカギとなります。

 

相続した土地や建物を、不動産査定してみてはいかがですか?



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